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『新版古文書学入門』(1997)

佐藤進一『新版古文書学入門』法政大学出版局、1997年、2013年新装版第7刷本物との出会いを感じる本である。旧版のあとがきは昭和46年(1971)の日付である。入門書といっても素人である私は読むたびに打ち返される。今もって、本書を超える古...
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『テクストの発見』(1994)その4

大澤吉博編『叢書 比較文学比較文化 6 テクストの発見』中央公論社、1994年大嶋仁氏の「小林秀雄『本居宣長』より」を読む。小林秀雄の『本居宣長』(1977年)、第十二章の冒頭の四段が引用されて、大嶋仁(おおしま ひとし)氏の読みが披露され...
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『テクストの発見』(1994)その3

大澤吉博編『叢書 比較文学比較文化 6 テクストの発見』中央公論社、1994年「テクスト」概念は拡張されているようだ。文字だけがテクストではない。菅原克也「テクストとしての風景」を読むと次のようなフレーズに出会う。「テクストということば。こ...
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『テクストの発見』(1994)その2

大澤吉博編『叢書 比較文学比較文化 6 テクストの発見』中央公論社、1994年2018年10月6日の記事を例に検討してみる。料亭十牛庵を見学(A)軽めのランチを頂いて、相方と話す午後の時間はすぐに経ってしまう。ベランダ席へ出てデザートをとり...
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『テクストの発見』(1994)

大澤吉博編『叢書 比較文学比較文化 6 テクストの発見』中央公論社、1994年ある時、自分の文体の不思議さに気がついた。過去のことを書いているのに過去形を使っていない。「〜した」といように「タ」で終わらない。「〜する」のように現在形が使われ...
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『仏典をよむ』(2009)

末木文美士『仏典をよむ 死からはじまる仏教史』新潮社、2009年第2刷黙って、鎌田東二『南方熊楠と宮沢賢治 日本的スピリチュアリティの系譜』(平凡社新書、2020年)を読み飛ばせばよいのに、熊楠の密教と賢治の法華経のことが気になって寄り道す...
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『南方熊楠と宮沢賢治 日本的スピリチュアリティの系譜』(2020)

鎌田東二『南方熊楠と宮沢賢治 日本的スピリチュアリティの系譜』平凡社新書、2020年鎌田東二氏によると南方熊楠は「横一面男」で宮沢賢治は「縦一筋男」だという。熊楠は「あらゆるものごとや出来事にどこまでもつながっていって果てしがない、キリがな...
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『雪山放浪記』(2012)

星野秀樹『雪山放浪記』山と渓谷社、2012年「放浪記」が使われてしまった。当時は本のタイトルで残っていたのが不思議なくらいだった。林芙美子の『放浪記』(1930年)を元祖として「放浪記」が付いたものは多かった。だから、ブログのタイトルに使え...
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『古代史講義【宮都篇】』(2020)その2

佐藤信編『古代史講義【宮都篇】』ちくま新書、2020年前回は南山城を回った断片記憶を書きました。平安京は本書に触発されましたがどう書いたらよいのでしょう。構想が纏まりません。平安京遷都は以前に『日本後紀』から書き出したことがあるので、引用し...
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『古代史講義【宮都篇】』(2020)

佐藤信編『古代史講義【宮都篇】』ちくま新書、2020年本書は15講からなり、古代の飛鳥の宮々から平城京、平安京、桃崎有一郎氏の『「京都」の誕生』(2020年)で扱った白河・鳥羽までがとりあげられています。その他に太宰府、多賀城、平泉もそれぞ...