2015-11

読書時間

『「読み」の整理学』(2007)

外山滋比古『「読み」の整理学』ちくま文庫、2007年「読み」には既知と未知の「読み」があると外山滋比古氏は言う。内容がわかっている文章を読む既知の読み方と、書かれている内容がよくわからない文章の読みである未知の読み方の二通りの読み方について...
散歩時間

リュートとダルシマー

リュート・ダルシマー演奏会 au PETIT PARISIENを愉しんだ金曜日の夕べを思い出した。佐藤亜紀子さんのリュートと小川美香子さんのハックブレッド(ダルシマー)が狭い部屋に響く。部屋が乾燥していると、弦の調整が難しいという。リュート...
古都を旅する

大王崎灯台

週刊新潮の「とっておき私の伊勢」数学者の藤原正彦氏の3回目は「大王崎灯台」だった。伊勢志摩半島の東南端に位置する灯台である。熊野灘と遠州灘を分ける。波切城跡は九鬼水軍に所縁の地ともいう。大王崎灯台は絵になる灯台だなあ。プラス1は「波切神社(...
読書時間

『北嶺のひと』(1986)

はやしたかし、村上譲『北嶺のひと 比叡山・千日回峰行者 叡南俊照』江青出版社、1986年、2002年第9刷叡南俊照(えなみしゅんしょう)大阿闍梨は叡南覚照大阿闍梨の弟子である。この写真集を手にしたのは、赤山禅院だったと思う。いつだったかは定...
断片記憶

片泊りの宿

片泊りの宿を考えようかと思う。何を今更と思うかもしれないが、麸屋町通の宿に何回か泊まったけれど、チェックインの時間や門限があって、続かなかった。最近は酒に弱くなったので、食べてから、お茶屋に顔を出す程度で帰るので、旅館でも良いのかもしれない...
断片記憶

散らない桜

夕方と朝に風呂に浸かって考えた。家の風呂場は洗い場こそ、別になっているが、小さい湯船があるだけで、普段はシャワーしか使わない。泊まった旅館の風呂は温泉ではないが、沸かしたてで貸切であった。槙の湯船を溢れる音が心地よく響く。檜風呂ではないこと...
ひととき

74「西の山の向う側」千宗室

ひととき 2015年12月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「西の山の向う側」というタイトルだった。子供の頃に亀岡で松茸狩りした思い出話から始まる。若狭で海水浴をするには亀岡が日本海への通り道に当たるという。二条駅から...
読書時間

『日本が世界地図から消滅しないための戦略』(2015)

月尾嘉男『日本が世界地図から消滅しないための戦略』致知出版社、2015年特異点(Singularity)という言葉は2045年問題ということでレイ・カーツワイルの予言で知られるようになった。人工知能の等比級数的進歩について、「等比級数的に進...
古都を旅する

赤福本店

週刊新潮の「とっておき私の伊勢」数学者の藤原正彦氏の2回目は「赤福本店」だった。本店の赤福が他と違うとは思わないが、ここでいただくのは格別な思いがする。餡子の透き通った感じと香りがなんとも言えない。プラス1は「美杉里 八知玉屋」だった。おか...
断片記憶

『白文 万葉集 上巻』(1930)

佐々木信綱編『白文 万葉集 上巻』岩波文庫、1930年、1977年第12刷万葉集の全二十巻のうち第一巻から第十巻を納める。白文での刊行の意義は白文萬葉集序によれば以下の通り。「萬葉集の原形は、漢字のみを以て書かれたものであることは、今更いふ...
読書時間

『風神の門』(1969)

司馬遼太郎『風神の門』新潮文庫、1969年、1980年第25刷NHKテレビ水曜ドラマに『風神の門』が取り上げられたとき、平賀源内を主役にした『天下御免』(1971年)以来のおちゃらけ番組だったと記憶している。三浦浩一の霧隠才蔵と多岐川裕美の...
読書時間

『日蓮文集』(1968)

兜木正亨校注『日蓮文集』岩波文庫、1968年、1979年第9刷文庫本棚を触っていたら出てきた。手作りのブックカバーに題字を色鉛筆で書いたものだ。消息文 45通主要書(三大部)・立正安国論・開目抄・如来滅後五五百歳始観心本尊抄奥書の刷数と発行...
古都を旅する

外宮

週刊新潮の「とっておき私の伊勢」数学者の藤原正彦氏の1回目は「外宮」だった。品格ある人がお伊勢さんへお参りにいくのは楽しみだなあ。このあとこ展開が気になる。次は内宮で、となると、あと二つはどないするねん。プラス1は「せんぐう館」だった。真っ...
読書時間

『文明論之概略』の読み方(その2)

「本位」という言葉は「興味本位」くらいしか遣われない言葉であると思っていた。Googleで検索してみると、「人物本位」「自分本位」「本位音」「本位記号」「本位貨」とあって、「本位貨幣」の種類により「金本位制」「銀本位制」が出てきて、「本位金...
断片記憶

『ソーシャル物理学』を読む(その4)

アレックス・ペントランド、小林啓倫訳、矢野和男解説『ソーシャル物理学「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』草思社、2015年社会科学の研究の発表を聴いていると、以下の順でまとめられていることが多い。・研究テーマ・先行研究のサーベイ・...