読書時間

読書時間

『英作文の技術 ”3世界・24文型”で伝える』(2025)

澤井康佑、マーク・ピーターセン『英作文の技術 "3世界・24文型"で伝える』中公新書、2025年著者について著者の澤井康佑氏は『英文法再入門』(中公新書、2021年)を読んだことがある。マーク・ピーターセン氏は『日本人の英語』(岩波新書、1...
読書時間

『文化が違えば、心も違う? 文化心理学の冒険』(2025)を読む

北山忍『文化が違えば、心も違う? 文化心理学の冒険』岩波新書、2025年本書の目的は「多様性の本質を探究し、そこに隠された共通原理を解明することである」(p.v)。多様性と普遍性の関係を問う本である。参考に文献の替わりに2本のレビュー論文が...
読書時間

『法然の手紙を読む』(2025)を読む(その4)

阿満利麿『法然の手紙を読む』ちくま学芸文庫、2025年第三章 死後を見定める正如房へつかわす御文を読むことになった。正如房(しょうにょぼう)は誰かと思ったら式子内親王のことという(p.203)。式子内親王は新古今和歌集に49首入集している。...
読書時間

『法然の手紙を読む』(2025)を読む(その3)

阿満利麿『法然の手紙を読む』ちくま学芸文庫、2025年第二章で残された大胡太郎実秀宛の手紙を読もう。「三心(さんじん)」の解説になる。「「三心」とは、『観無量寿経』に説かれている、極楽浄土にいたるための十六の観察方法のかなの代十四番目に出て...
読書時間

『入唐求法巡礼行記』(1970)をナイトキャップとして読む

円仁、足立喜六訳注、塩入良道補注『入唐求法巡礼行記1』東洋文庫、1970年、2005年第22刷足立喜六訳注、塩入良道補注とあるように、やたら詳しいので、第1章だと、本文前に解説が2頁、本文が7頁に対し、注と補注で8頁というような感じでなかな...
読書時間

『法然の手紙を読む』(2025)を読む(その2)

阿満利麿『法然の手紙を読む』ちくま学芸文庫、2025年第二章 「根本の弟子」は武士法然の弟子となった関東武者の大胡太郎実秀(だいどのたろうさねひで)、渋谷七郎入道道遍(しのやのしちろうにゅうどうどうへん)、津戸三郎為守(つのとのさぶろうため...
読書時間

『法然の手紙を読む』(2025)を読む

阿満利麿『法然の手紙を読む』ちくま学芸文庫、2025年書誌情報本書は「法然上人のお手紙を読む会」での解説がきっかけで書き下ろされた。解説、手紙の原文、訳、さらに解説が一つの手紙毎に区切って取り上げられる。これは法然の論理が明快であることから...
読書時間

『『教行信証』を読む』(2010)を読み直し始める(その6)

山折哲雄『『教行信証』を読む 親鸞の世界へ』岩波文庫、2010年第五章 未決の課題第五章の最後は「真仏土」とは何かが語られる。「真仏土とは何か。まず「仏」は無限の「光」に包まれた如来。「土」は、無量の「光」が降りそそぐ浄土だ。この「仏」も「...
読書時間

『『教行信証』を読む』(2010)を読み直し始める(その5)

山折哲雄『『教行信証』を読む 親鸞の世界へ』岩波文庫、2010年第五章 未解決の課題 ー「証」から「真仏土」へー「親鸞は『教行信証』の冒頭、すなわちその「教」巻の書きだしのところで、浄土真宗の教えでは、往相と還相の二種の廻向を説くことが基本...
読書時間

『『教行信証』を読む』(2010)を読み直し始める(その4)

山折哲雄『『教行信証』を読む 親鸞の世界へ』岩波文庫、2010年街の本屋も潰れたけれども、図書館も本の洪水に襲われて、本を留めて置けなくなっている。目的の本は置いていないかったので、そのうち体力をみて段ボール箱をあさることにしょう。ここで親...
読書時間

『『教行信証』を読む』(2010)を読み直し始める(その3)

ら山折哲雄『『教行信証』を読む 親鸞の世界へ』岩波文庫、2010年第3章 難問に苦悩する親鸞 ー「信」Ⅰーここに至ってテキスト批判が行われる。親鸞真蹟本の発見が述べられる。「坂東本」は「親鸞自身の手に成る草稿本とされるようになった」(p.9...
読書時間

『『教行信証』を読む』(2010)を読み直し始める(その2)

山折哲雄『『教行信証』を読む 親鸞の世界へ』岩波文庫、2010年第2章 依拠すべき原点と念仏ーー「教」から「行」へーー山折哲雄氏は『教行信証』という作品と言っている(p.v、vii、viii、2、9、32、36、40、43、44、46、52...
読書時間

『『教行信証』を読む』(2010)を読み直し始める

山折哲雄『『教行信証』を読む 親鸞の世界へ』岩波文庫、2010年驚くということ『教行信証』の二つの主題と一つの目的を山折哲雄氏は提示するが、それは後に回すことにする。まず、『教行信証』の時代背景が語られる。「すでに師の法然は念仏のみを選択す...
読書時間

『百代の過客』(2011)を読む

ドナルド・キーン、金関寿夫訳『百代の過客 日記にみる日本人』講談社学術文庫、2011年「終わりに」で、ドナルド・キーンは「私は『百代の過客』の中で、838年の円仁に始まり、1854年の川路聖謨(かわじとしあきら)の日記に終わる、ちょうど千年...
読書時間

『日本群島文明史』(2025)その2

小倉紀蔵『日本群島文明史』ちくま新書、2025年前回は註から読むという技をつかってみた。夏バテなので、省エネ読書をしたわけだが、知らない本も多く、手元にある本も再読したくなった。最近読んだ本のMind Mapは作ってきたが、自分の知の体系は...