『『教行信証』を読む』(2010)を読み直し始める(その4)

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山折哲雄『『教行信証』を読む 親鸞の世界へ』岩波文庫、2010年

街の本屋も潰れたけれども、図書館も本の洪水に襲われて、本を留めて置けなくなっている。目的の本は置いていないかったので、そのうち体力をみて段ボール箱をあさることにしょう。

ここで親鸞と同時代を生きた道元の状況が語られる。北条時頼の誘いで下向した道元の「鎌倉名越白衣舎示誡」の重要性が語られた。「大般涅槃経」からの引用だという。山折哲雄氏は時頼との法話の中で出たのではないかと推測している。

親鸞と道元が「大般涅槃経」に注目していた。

道元は阿闍世逆害のなかから「六大臣訪問」の部分を書き写したと言う。「その部分とは、阿闍世が六人の大臣のもとを訪れ、その詭弁めおた阿諛追従の議論をきく場面のことだ。だから道元の筆は、阿闍世による逆害の行為そのものに及んではいない、そしてまた釈迦によって成仏せしめられる廻心のぶぶんにま触れてはいない。はたしてそこに、何らかの重大な理由が存するのか」(p.154)。

山折哲雄氏は、当時の状況なとを考え想像するのだが、真意は不明としか言いようもない。

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