2017-09

古都を旅する

京都国立博物館

週刊新潮の「とっておき私の京都」パティシエの鎧塚俊彦氏の1回目は「京都国立博物館」でした。京都生まれの鎧塚俊彦氏は国内外の美術館巡りが趣味だそうです。あの色遣いはそうした下地があってのことでしたか。片山東熊が設計した京都国立博物館の本館(明...
ひととき

96「大宮そぞろ歩き」千宗室

ひととき 2017年10月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「大宮そぞろ歩き」というタイトルでした。「生乾きの洗濯物を思わす湿気が消えた」9月の末、大宮通から鞍馬口通を歩いて、ゲストハウスにマナーの注文を出した後、家元...
読書時間

『絵巻物に見る日本庶民生活誌』(1981)

戯画、伴大納言絵詞、物見高い庶民が描かれた時代だ。しかし、徳川幕藩体制は武士を権威付け、庶民に土下座を強いた。異常な武士道に気がつくのもこの絵巻物などに描かれた屈託のない庶民の笑いである。
読書時間

『城と国家』(1981)(その4)

上山春平『城と国家 戦国時代の探索』小学館、1981年Ⅲ 城と合戦戦国好きとしてはこれが一番面白かった。結構前の話だが、新鮮に読めた。上山春平によると「直接のテーマは、長篠合戦における信長の戦法の分析であるが、私自身の ねらいは、日本史上唯...
読書時間

『城と国家』(1981)(その3)

上山春平『城と国家 戦国時代の探索』小学館、1981年Ⅱ 京都の山城を探索する上山春平は還暦を前にして精力的に山城踏査した。その京都編である。私も京都一周トレイルで馬蹄形のところを回ろうと考えたこともあったが、日向大神宮から比叡山へ向かう取...
読書時間

『三木清遺稿「親鸞」』(2017)

子安宣邦編著『三木清遺稿「親鸞」』白澤社、2017年子安宣邦先生が解説を書き結語も載せている。昭和思想史研究会でテキストと共に販売していたので勿論購入した。市民講座は津田左右吉の『我が國民思想の研究』の「平民文学 上」を述べたところで、三木...
断片記憶

「人間観相学に関して」

曳舟夜話4 「人間観相学に関して」LE PETIT PARISIENで久々に曳舟夜話があった。国立西洋美術館の「アルチンボルド展」でGiambattista della PortaのDe humana physiognomonia(1586...
読書時間

『城と国家』(1981)(その2)

上山春平『城と国家 戦国時代の探索』小学館、1981年Ⅰ 山城と国家論国家論へのアプローチの復習である。上山春平は徳川幕府を「外来の律令国家の解体過程で、日本の風土から自生した国家プラン」(『埋もれた巨像』1977年)と捉えており、「『埋も...
東都手帖

東都手帖2017年10月【編集中】

2017年10月東都散策のための私的な愉しみと記憶忘れないための儀式としての東都手帖は、網羅性を追求することはない。会期があるように見えて、土日は予定がてんこ盛りなので、いつにするかが悩ましい。しかし、週末台風が2週続いたのが予想外で10月...
古都を旅する

志津香

週刊新潮の「とっておき私の奈良」AI研究者の黒川伊保子氏の4回目は釜飯専門店の「志津香」でした。黒川伊保子氏が好きになった釜飯は近鉄奈良駅の南の小西通にあった古い店の方で、小西店は2010年に大宮へ移り大宮店となっています。プラス1は「志津...
読書時間

『和菓子を愛した人たち』(2017)

虎屋文庫編著『和菓子を愛した人たち』山川出版社、2017年第3刷本書は虎屋のホームページに「歴史上の人物と和菓子」を2000年12月01日の「織田信長と金平糖」を皮切りに掲載した中から100人を選び加筆修正したものです。ホームページでは現在...
読書時間

『狐の手套』(1936)

LE PETIT PARISIENでオーナーが借りていた堀辰雄の『狐の手套』(野田書房、1936年)を読ませてもらう。紙のカバーが脆いため、回収されて箱になり、カバーはほとんど残っていないという珍品だそうです。こういう本を持つ人は愛書狂と言...
読書時間

『城と国家』(1981)(その1)

上山春平『城と国家 戦国時代の探索』小学館、1981年上山春平の国家論研究の第1のテーマは明治維新、第2のテーマは律令国家の形成であり、第3のテーマは幕藩体制の形成であるとあとがきに書いてある。本書は第3のテーマに関して「私の関心は戦国期に...
旅の時間

平安楽市で回想に耽る

京都の岡崎公園で毎月第2土曜日に平安楽市(岡崎公園手づくり市)が開かれる。以前は二条通と神宮道の交差点の西北エリアの芝生のある公園内だけだったが、平安神宮の手前の冷泉通と二条通の間の神宮道を車両通行止にしてから公園と元道路から会場が設定され...
断片記憶

同人雑誌なるもの

同人雑誌の人間関係について大岡信が「僕たちが二十歳前後のころの関係と今の若い人のと較べただけでも、もう随分違っているように感じる」と対談の中で喋ってから(対談 大岡信・高階秀爾「サンボリスムと遊び 天心における西洋と伝統」(1976.3.3...