2015-11

読書時間

『風神の門』(1969)

司馬遼太郎『風神の門』新潮文庫、1969年、1980年第25刷NHKテレビ水曜ドラマに『風神の門』が取り上げられたとき、平賀源内を主役にした『天下御免』(1971年)以来のおちゃらけ番組だったと記憶している。三浦浩一の霧隠才蔵と多岐川裕美の...
読書時間

『日蓮文集』(1968)

兜木正亨校注『日蓮文集』岩波文庫、1968年、1979年第9刷文庫本棚を触っていたら出てきた。手作りのブックカバーに題字を色鉛筆で書いたものだ。消息文 45通主要書(三大部)・立正安国論・開目抄・如来滅後五五百歳始観心本尊抄奥書の刷数と発行...
古都を旅する

外宮

週刊新潮の「とっておき私の伊勢」数学者の藤原正彦氏の1回目は「外宮」だった。品格ある人がお伊勢さんへお参りにいくのは楽しみだなあ。このあとこ展開が気になる。次は内宮で、となると、あと二つはどないするねん。プラス1は「せんぐう館」だった。真っ...
読書時間

『文明論之概略』の読み方(その2)

「本位」という言葉は「興味本位」くらいしか遣われない言葉であると思っていた。Googleで検索してみると、「人物本位」「自分本位」「本位音」「本位記号」「本位貨」とあって、「本位貨幣」の種類により「金本位制」「銀本位制」が出てきて、「本位金...
断片記憶

『ソーシャル物理学』を読む(その4)

アレックス・ペントランド、小林啓倫訳、矢野和男解説『ソーシャル物理学「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』草思社、2015年社会科学の研究の発表を聴いていると、以下の順でまとめられていることが多い。・研究テーマ・先行研究のサーベイ・...
断片記憶

『ソーシャル物理学』を読む(その3)

アレックス・ペントランド、小林啓倫訳、矢野和男解説『ソーシャル物理学「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』草思社、2015年「アイデアの流れ」に入る前に、「探求」について、まとめておこう。「探求」は「アイデアや情報を収集するためにソ...
断片記憶

『ソーシャル物理学』を読む(その2)

アレックス・ペントランド、小林啓倫訳、矢野和男解説『ソーシャル物理学「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』草思社、2015年著者の主張を見ていくことにしたい。著者の主張「優れたアイデアとは、社会的な探求行為を、慎重かつ継続的に行うこ...
断片記憶

『ソーシャル物理学「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』(2015)

アレックス・ペントランド、小林啓倫訳、矢野和男解説『ソーシャル物理学「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』草思社、2015年「ソーシャル物理学」とは何か。定義は後にして、どういう問題意識で本を選んでいるかから始めたい。経済学で扱う「...
読書時間

『山家鳥虫歌』(1984)

浅野健二校注『山家鳥虫歌ーー近世諸国民謡集ーー』岩波文庫、1984年高木市之助博士所蔵の明和刊本『山家鳥虫歌』を底本としている。明和は1764年から1771年である。山家農村の民衆の歌謡398首を集めた民謡の原点であると帯にある。1 めでた...
古都を旅する

法輪寺

週刊新潮の「とっておき私の京都」料理家の高山なおみ氏の4回目は「法輪寺」だった。智福山法輪寺は十三まいりで有名な真言宗のお寺である。虚空蔵菩薩が本尊というのは珍しい。「十三まいりとは、数え年13歳に成長した男女がここにお参りし、本尊の虚空蔵...