河内春人『継体天皇 六世紀に現れた世襲王権の「始祖王」』中公新書、2026年
『倭の五王』(2018)の著者の続編とも言うべき『継体天皇』(2026)は楽しみにしていた。
「従来、継体天皇登場直前の後世紀後半の王権について、倭の五王の最後である武と稲荷山古墳から出土した鉄剣に見えるワカタケル(雄略天皇)を同一人物と見なして強力な王権が現れたと捉えらてきた。しかし、その人物比定には問題がある(河内春人)。さらに武あるいはワカタケル以降、継体天皇の即位までは時間的空白がある」(p.19)。
『宋書』と『古事記』『日本書紀』を対比はできないという著者の立場は変わっていない。それは次の疑問を呼ぶ。
「もし、ワカタケルが強力な王権を作り上げたのならば、なぜそれが瓦解したのだろうか。果たしてその時期に何があったのか。それは継体天皇の登場とどのように結びつくのか」(同上)。
この問題意識を念頭において本書を読む。氏姓制度、国造、古墳などの位置付けをきちんと踏まえないと古代史が浪漫になってしまうのも無理はない。
吉村武彦『蘇我氏の古代』(岩波新書、2015年)
篠川賢『国造(くにのみやつこ)ーー大和政権と地方豪族』(中公新書、2021年)を読み直したいが、本を探すのが難しい。

『継体天皇』(2026)

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