『駒形どぜう六代目の浅草案内』(2003)

読書時間

越後屋助七『駒形どぜう六代目の浅草案内 〜今に生きる江戸っ子の味、技、人情〜』小学館、2003年

観光案内は最新に限ます。新しい店ができたり、ホテルが建てられたりして街は変わっていきます。ちょっと前の観光案内を残しておいたのは、昔、見たものがなくなっていたときに、思い出す縁としてでした。

すしや通りにあった入山せんべいは店先で焼いているので醤油の焦げた匂いが鼻をつきます。缶も残しておいたらよかったなあと思っても後の祭です。

アンヂェラスも閉まってしまいました。懐かしむ前に通うしかないのです。いつもHollyさんの女将さんから聞かされるのは猪熊弦一郎の絵のマッチでしか知らないナガシマのことです。二人で勤めていたナガシマは浅草最大の洋菓子店でした。

六代目が行く店しか載ってないので、私が行く店はほとんど載っていません。駒形どぜうの主人が浅草の東南に店があるので、活動範囲もそうなってますから、うなぎは小柳ややっ古がないし、洋食の大宮もパイチもないのです。それでいいのです。自分の行く店だけを紹介すればよいのですから。

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