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『老子入門』(2002)

楠山春樹『老子入門』講談社学術文庫、2002年、2004年第3刷書誌情報『中国の人と思想4 老子』(集英社、1984年)を底本として、1993年、湖北省荊門市の郭店楚墓から「竹簡老子」が出土したことから、解説部分を全面的に書き改めたほか、巻...
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『姿なき司祭』(1970)その3

埴谷雄高『姿なき司祭 ソ連・東欧紀行』河出書房新社、1970年装幀は粟津潔である。箱の裏の文字が鏡文字になっているのが珍しい。出版社名まで鏡文字にしてしまった。ISBNコードと定価だけが通常である。枠内を鏡文字にした意図はなんであろうか。モ...
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『姿なき司祭』(1970)その2

埴谷雄高『姿なき司祭 ソ連・東欧紀行』河出書房新社、1970年古書と肴 マーブルの店主の話では、大学の卒論が埴谷雄高だったという。その関係で埴谷雄高関連の書籍が多いのであった。『死靈 第9章』まで辿りつけない人がほとんどの中、店主は死靈(し...
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『姿なき司祭』(1970)

埴谷雄高『姿なき司祭 ソ連・東欧紀行』河出書房新社、1970年甘夏書店で本を買った帰りに、教えてもらった「古書と肴 マーブル」さんへ初めて伺う。19時半の開店間際で忙しく、ハートランドビールだけもらって、背後の本棚の本を眺めていたら、埴谷雄...
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『うひ山ふみ 鈴屋答問録』(1934)その3

村岡典嗣校訂『うひ山ふみ 鈴屋答問録』岩波文庫、1934年、1977年第18刷若松英輔氏がTwitterで『初比山踏(うひ山ふみ)』を読んで本居宣長の「詩歌を語る言葉に経験的に感じる何かがある」と呟いていた。そして『古事記』と『万葉集』を読...
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『読む京都』(2018)

入江敦彦『読む京都』本の雑誌社、2018年先週B&Bでトークイベントが始まる前に購入した。この本が出たため、ブログを「京都を読む」にすることを諦めた経緯がある。だから買っていなかったわけだが、気の迷いで買ってしまったのだ。もう京都本は買わな...
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『わたしのウェールズ、わたしの家』(2004)

ジャン・モリス、北野寿美枝訳『わたしのウェールズ、わたしの家』早川書房、2004年A WRITHER'S HOUSE IN WALESby JAN MORRISNational Geographic Society, 2002巻末にC・W・...
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『うひ山ふみ 鈴屋答問録』(1934)その2

村岡典嗣校訂『うひ山ふみ 鈴屋答問録』岩波文庫、1934年、1977年第18刷「うひ山ふみ」は本居宣長が寛政十年(1798)六十九歳の著と村岡典嗣が解説で書いている。宣長が「古學の概念とその研究法とについて説」いた彼の学問の入門ともいうべき...
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『うひ山ふみ 鈴屋答問録』(1934)

村岡典嗣校訂『うひ山ふみ 鈴屋答問録』岩波文庫、1934年、1977年第18刷「答問録」ついて村岡典嗣が解説で「就中、神道論に關する説など、他の諸著に述べられたところを、補い得べきものもある」と書いていた。子安宣邦先生が講義で本居宣長の神道...
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『閑板書國巡禮記』(1933)のお話

齋藤昌三『閑板書國巡禮記』書物展望社、1933年(編集済)去年の9月に預けてからLe Petit Parisen の石川さんの気紛れによる修復を経てしばらくぶりで手元に戻ってきた。これで見返しの遊びの破れを気にせずに読めるようになった。とい...
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『井筒俊彦英文著作翻訳コレクション 老子道徳経』(2017)

井筒俊彦著、古勝隆一訳『井筒俊彦英文著作翻訳コレクション 老子道徳経』慶應義塾大学出版会、2017年今度は、井筒俊彦の『老子道徳経』の英訳、『Lao-tzu: The Way and Its Virtue』(慶應義塾大学出版会、2001年)...
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『老子』(2008)その2

鉢屋邦夫訳注『老子』岩波文庫、2008年、2019年第18刷中国の古典を読むには個々に『老子』や『荘子』、『論語』や『孟子』を読むのと、東洋哲学を論じた『意識と本質 精神的東洋を索めて』、『意味の深みへ 東洋哲学の推移』や『コスモスとアンチ...
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『「老子」新訳』(2013)

加島祥造『「老子」新訳 名のない領域からの声』地湧社、2013年加島祥造の「老子」訳は3冊が出版された。『タオ ヒア・ナウ』(PARCO出版、1992年)は81章のうち15章が除かれていた。『タオーー老子』(筑摩書房、2000年)は完訳して...
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『訳詩集 葡萄酒の色』(2013)

吉田健一訳『訳詩集 葡萄酒の色』岩波文庫、2013年吉田健一を読む季節があるのかもしれない。漢詩を英訳したものを現代詩訳したものを読んで、詩の良さを思い出した。英詩や仏詩を取る前に、以前、T.S.エリオットの「荒地」の西脇順三郎訳と吉田健一...
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『須弥山と極楽』(1973)に圧倒される。

定方晟『須弥山と極楽』講談社現代新書、1973年、1979年第10刷インドで集大成された『倶舎論』を図解すると何とも壮大で楽しい。図書館で大きなサイズで図を見てみたい気がする。言葉で書いても説明できない須弥山世界の俯瞰図(P13)を見ている...