『くずし字で「おくのほそ道」を楽しむ』(2011)

読書時間

中野三敏『くずし字で「おくのほそ道」を楽しむ』角川学芸出版、2011年

いよいよ上級編を読む。これは手に余る感じがした。最近、『おくのほそ道』を読み流したので、調子は分かるが、漢字が難しい。「芭蕉門人の素龍という能書家が書いた自筆本をそのまま木版にしたものなので、板本とはいえ、写本と同じレベルのものといえます」(P5)。

 

初級、中級とで仮名を読んできましたが、漢字については対応方針が書いてありません。あくまでも仮名の上級編です。漢字であれば、新旧対照表を用意するとかしないと、見慣れていない旧漢字のくずし字に対応できるわけがありません。くずし字辞典も使い方は難しいのです。

書誌情報

底本に雲英末雄氏蔵の元禄版本の印影本(勉誠社)をそのまま用い、その現代語訳や注釈は小学館版「日本古典文学全集」の井本農一,久富哲雄氏の訳及び校注により適宜わかり易さを基準として改稿したとある。全体の原稿は亀井森鹿児島大学准教授の全面的協力をあおぎ、成稿したとあるので、中野三敏監修が実態であろう。有名な章段に母字に当たる漢字を記している。43頁で全体は107頁ある。40%でなく100%であって欲しい。

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