断片記憶

断片記憶

我慢できない

綜合文藝同人 右左見 第四号 令和元年 春夏号 特集は「我慢できない」でした。 どうやら、我々は農耕社会で我慢することを覚えることになったようだ。しかし、我慢が我々の精神を崩壊させるまでになった今、我慢しなければならないようなものは本当にあ...
断片記憶

図録とは何か

図録が今の形になったのはいつなのだろうか。展覧会の主催者の挨拶があり、展示の目的が語られて、学芸員か専門家による最近の研究成果の紹介があり、出展目録がついて、気の利いた図録なら、英語での説明も付いてくる。 広辞苑無料検索で「図録」を引くと、...
断片記憶

撤退戦を戦う

撤退戦ということで、昨日の話の続きと思われた方には済まないが、テーマからして本の内容ではなく本の片付けの話である。 梅雨空にモチベーションの上がらない日々が続く。本を整理することは、その分野から撤退することを意味する。また、時期をみて巻き返...
断片記憶

本を読まずに過ごす休日

本を手にしない一日を過ごした。病院で本が読めない時間を経験したことを思い出す。その時はラジオとCDのお世話になった。そのCDプレーヤーも本の片付けで出てきた。危険物の日に処分することになる。 活字中毒と昔は言ったが、今の人はSNS中毒だろう...
断片記憶

捨一切合切

ノートを捨てようと思ってパラパラとめくると、俳句らしきものが書いてあった。これをメモして、ノートは捨ててしまう。いずれ電脳の彼方へ消えてゆくのであろうが。 君しるや 揺れて待つ身の 釣忍      千河
断片記憶

雑務

アンソロジーなど、力がないとできないのであって、仕事で疲れを引きずった頭では西行の歌も響いてこない。好きではなかったのかもしれないと思うと続かない。50首ずつ読むのも3日ボーズであった。
断片記憶

砂時計

梅雨で頭が重い。本を片付けて掃除するだけで、時間は経っていく。砂時計は天地を逆さまにしないと砂が落ちないので時間は止まったままになるのかと思ったりする。それを眺めている自分の時間が経って、砂時計のことはまた忘れてしまう。 この砂時計は砂が落...
断片記憶

RIP Seiko Tanabe

田辺聖子さんが2019年6月6日に亡くなられた。 『お聖どん・アドベンチャー』(徳間書店、1977年)を読んでご冥福を祈りたい。
断片記憶

觀音勤行儀

夏目漱石など、神経衰弱な人の本を課題図書で読んだりしたので、精神が傷つけられたかも知れない。俗な本は精神を疲れさす。こういう時に癒される本が手元にないのでは、何のためのライブラリーなのか、全部放り出したくなる気持ちを抑えて、觀音勤行儀の埃を...
断片記憶

東山魁夷漬け

東山魁夷漬け というわけで、唐招提寺御影堂障壁画を見たことを思い出している。 『東山魁夷 美の世界シリーズ』の2巻と3巻の世界を2度見に行ったのだった。 毎年6月6日が開山忌なので、前後合わせて3日間御影堂が公開されていた。しかし、御影堂が...