『猿之助比叡山に千日回峰行者を訪ねる』(2016)

断片記憶

市川猿之助、光永圓道『猿之助比叡山に千日回峰行者を訪ねる』春秋社、2016年

四代目市川猿之助が2015年8月17日〜19日比叡山無動寺谷明王堂に光永圓道阿闍梨を訪ねて行われた対談である。夏休みに読もうと思っていたが、すでに関東は空梅雨で暑い。ぼちぼち読んでもよいだろう。

というのも、いきなり猿之助が「仏教と歌舞伎も絶対に必要なものではないんじゃないか」と斬り込んできたので、ああそういう本かと思って続きを読むのをやめにしていた。

光永圓道阿闍梨は『千日回峰行を生きる』(2015)を読んでいたので、人となりは分かる。テーマによって対話が成り立つかは気になるところだ。

本書は6話からなる。

第1話 行が教えてくれたこと

第2話 道との遭遇

第3話 ここから入る仏教

第4話 時代・境遇・世間

第5話 ザ・歌舞伎 行のスタンス

第6話 「見えざるもの」のありか

結局、千日回峰行の内実に対する興味から読むのであって、それを引き出す猿之助に全てがかかっているのである。

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