蔵書の苦しみを味わう

断片記憶

天気が悪いので、GTDをして、課題リストを整理した。まずすべきは、書籍の把握となった。今までは、積んであるダンボールの中の本を出して、読むか読まないか判断して、読みそうもないものは、Bookoffの引取り用のダンボール箱に移すだけで終わっていた。

岡崎武志著『蔵書の苦しみ』(光文社、2013)にも書いてあったが、素人は本が何冊あるか数えられないという。本棚の冊数がパッと分からないのだから、ダンボール箱に冊数でも書いておけば、よいのだろうか。ちなみに、この本はすでに処分している。

目標は本棚で総量規制するのであるから、ダンボール箱に逃げているのは余剰ということで、処分候補となる。本棚を取り合うのは本達の必然の道だろう。この席取り合戦が上手くいかないと、私の本棚は劣化の一途を辿ることになる。

外部倉庫の分も含めて、厳選するためには、一覧性、情報マップ、研究テーマなどの見直しサイクルをGTDに組込む必要がある。目に着いたものから処分するという緊急避難の一年間は終わり、次のサイクルは、空いたスペースを活用した蔵書の質の向上活動となる。

この一年間の処理ロジックを確認してみよう。

1.今後読みますか?

素朴な質問には弱い。

この質問では、 即答はほとんどなく、分からないが読むと思うが圧倒的に多い。本は共鳴するし、私の理解度もいつまでも低いままではない。

2.処分可能ですか?

処分可能かという質問は、事実関係の確認にとどめておきたい。

貴重本、重要図書、献本(サイン入でBookoff不可など)、再入手困難本(取扱がなくなった本)、積読本(買って置かないと、重版されないので、いずれ入手困難本に陥る)、電子化の有無(電子化は偏っているので注意が必要だ。)を把握することは手間だが、外注化可能だ。

3.再入手しますか?

再入手すると答えると、売却だった。緊急避難にしては荒っぽい。しかし、まだ1年と経っていないので再入手することはしていない。その分野への興味が急速に失われただけだった。

緊急避難が終わって部屋に動線が生まれので、本の比較考慮する余地がでてきた。図書館やインターネット事情など、変化の激しい中で陳腐化する本を整理し、喜びを与えてくれる本を読んでいたい。

語学も初学の段階の本は処分し、最新の研究書を買っている。もっとも、原書をもらうとそれだけ読んでいても分からないので、関係する本を捜すことになるので、本は増えるばかりだ。

蔵書もある意味の循環があって、10年前の実務書は処分した。その分野の古くなった知識を捨てたということになる。その分野の新しい知識を入れないと知識のカスだけが残ってやっかいだが。

確かに、買って、読んで、メモして、売却価値があるうちに処分するという流行を追う読書スタイルは今後はとらないのであろう。調べごとの重なりで読む本は減ることはないにしても。

本について分散保管している以上、情報管理しないで済ますことの方がおかしかった。書評や広告で掴んだダメ本は捨ててしまう。一定期間読まない本のレビューサイクルを回すようにする。

「ポケット一つの原則」により、インターネットの本棚を統合整理していこう。個々を足しても全体集合にならないのでは意味がない。

本だけなく、プレゼント資料も多いので一元管理をしないとゴミになっても気がつかない。これは年度で保管することでレビューサイクルを組込む。

実務の分野も更新が激しいので、生きているレファレンスを維持するだけでも結構大変だ。ある意味で電子ライブラリーサービスを使うことで時間を節約しているといえる。

自分で作ったテキストファイルが検索でも信頼性が高い。カテゴリやキーワードは裏切られることが多い。ローカルのテキストでの検索は原始的だけど、高速エディタがあれば原理が分かっているので安心できる。ただ、ファイルが壊れやすいので、バックアップは必要だ。

インターネットをベースにする以上、外字、異体字を扱うルートを明確にしておくこと。常に検索可能性に留意する。

さあ、書籍を把握して、自分の興味分野とマッピングしよう。

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