断片記憶

断片記憶

運慶展は観ないで終わる

末法の世に生まれたのが運慶である。 みうらじゅん氏が運慶のデビュー作の大日如来座像に康慶実弟子運慶という銘と花押を入れているのを仏師というより彫刻家ではないかと言う。末法は仏法が衰え、修行して悟るもののいない時代である。 円成寺の大日如来坐...
断片記憶

「山口椿 ざわざわの宴」

論語塾の後、子安宣邦先生を囲んで食事をしながらダラダラと話をしてお開きになってから、炙りものにする燻製を探したが、いいのがないのでアーモンドを買って向島へ向った。 昨夜に引き続き山口椿氏を囲んで飲む会の第二弾「山口椿 ざわざわの宴」が仕立直...
断片記憶

「倒錯的正論? avec 山口椿」

夕方、ぜんやさんで山芋のとろろと大根をうどんの出しで炊いたものをあてに山形の酒を飲んでから、Le Petit Parisienのイベント「倒錯的正論? avec 山口椿」に行った。 オーナーの石川順一氏が京都在住の山口椿氏をお招きして共に語...
断片記憶

季節のお届けもの

木枯らし1号はすでに吹いた。秋は足早に去って、冬を告げるニュースが流れている。カボチャ祭が終わりクリスマス商戦が始まった。そんななか、季節のお届けものは、柿と鬼檸檬だった。去年より鬼檸檬は早かった。2本のうち1本が枯れたという。木に負担をか...
断片記憶

優雅さということ(続き)

T.S.エリオット、西脇順三郎訳『荒地』(創元社、1952年)をLe Petit Parisienのオーナーにガラスの書棚から出してもらい読む。オーナーは日曜日の結婚式を終えて火曜日より書斎を開けていた。後から奥様もいらして、ウェディングパ...
断片記憶

志古淵神社の花笠踊

DVD『白洲正子の世界』(2009)を見ていて「葛川 明王院(かつらがわみょうおういん)」が出てきた。白洲正子が「明王院の前は何度も通っているのに、ついぞよったためしがない」と書いたのを広瀬修子氏のナレーションで聴き、本箱にある『かくれ里 ...
断片記憶

書票の行方

日本書票協会短信No.14 2017.10.1(年2回発行)を見る。 日本書票協会の短信という名を会報をLe Petit Parisienで見せてもらった。書票協会が主催す蔵書票の交換会の案内が最初に書いてあった。私は蔵書票の沼に嵌っていな...
断片記憶

読書の秋とは名ばかり

読書の記憶を書いていて、仕事に関係するものを読む時間が長くなったことに気がつく。10月は研究会や交流会で趣味の時間はお預けになっている。研究会と交流会は趣味ではないのかと言われると、趣味のようなものだが読書そのものではない。私の趣味は履歴書...
断片記憶

優雅さということ

kindle版『吉田健一 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集』のなかの『文学の楽しみ』にT.S.EliotのThe Waste Landのことが書いてあって、エリオットの『荒地』を岩波文庫の岩崎宗治訳で読むことにした。 吉田健一がエリオットの...
断片記憶

「人間観相学に関して」

曳舟夜話4 「人間観相学に関して」 LE PETIT PARISIENで久々に曳舟夜話があった。国立西洋美術館の「アルチンボルド展」でGiambattista della PortaのDe humana physiognomonia(158...