『いいねぇ〜 江戸売り声』(2012)

断片記憶

宮田章司、瀬知エリカ(画)『いいねぇ〜 江戸売り声』(素朴社、2012年)

江戸売り声を仕立直やの二階で楽しむ会に行ってきた。瀬知さんの三味線と唄が階段の上から聴こえてきた。ちょっと遅れたか。上がると瀬知さんが画をPCに取り込んでビデオにしたものを見せながら、三味線で唄っていた。ぎゅうぎゅう詰である。超満員御礼とは亭主のお言葉である。

時間になって始まった。宮田章司さんの売り声が素晴らしく、今そこに煮豆売りがいるような気がした。

うぐいす豆にうずら豆。

おたふく豆にぶどう豆。

はりはりたくあん紅生姜(あかしょうが)。

なんでもおいしい煮豆屋でごさい〜。

挿し絵では荷箱に「座ぜん豆」と描いてある。煮豆の別称で禅僧が黒豆を煮て食べたことに由来するという。

宮田さんが味噌豆の話をした。炊いた大豆である。丸常鮨でその話をしたら、味噌豆売りで息子さんを大学に入れた人がいたという。ちょっと前まで味噌豆はあったのだという。

宮田さんが千葉県長柄町の親善大使をなさっている縁で、宮田さんが植えたというお米を土産にいただいた。塩むすびにするのがよいらしい。宮田さんは心筋梗塞をやったので塩を控えなければならないのが辛いという。

今度は江戸売り声のレッスンができればいいと思った。お酒をいただいて楽しむ会もいいものだ。瀬知さんの原画が飾ってあった。愛すべき江戸があった。

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