書籍目録

2019年11月書籍往来

霜月は箱の中から本が出てくる。 【思想】 子安宣邦『日本人は中国をどう語ってきたか』青土社、2012年 【歴史】 村井章介『世界史のなかの戦国日本』ちくま学芸文庫、2012年 【知】 山鳥重『「わかる」とはどういうことか』ちくま新書、200...
読書時間

『「わかる」とはどういうことか』(2002)

山鳥重『「わかる」とはどういうことか』ちくま新書、2002年 山鳥重(あつし)氏がエントロピーを使って説明するところから話は面白くなりました。山鳥重氏は脳の高次機能障害の臨床医なので熱力学の専門家ではありませんが、説明は腑に落ちました。人間...
読書時間

『きけ わだつみのこえ 日本戰歿學生の手記』(1949)

日本戰歿學生手記編集委員會編『きけ わだつみのこえ 日本戰歿學生の手記』東大協同組合出版部、1949年 無言館という戦歿画学生慰霊美術館が上田市にある。二度ほど訪れたことがある。画学生の絵だけでなく、手記や葉書も残されている。 日本戦歿学生...
読書時間

『本当のような話』(1977)

吉田健一『本当のような話』集英社文庫、1977年第3刷 吉田健一の『本当のような話』(集英社、1973年)は寝室の本箱に『書架記』(中央公論社、1973年)と一緒に挿してあって、時々開くようなことをしている。今回は、実家の古い文庫用本箱に挿...
ひととき

奈良その奥から 14「伝承の重み」

岡本彰夫 『ひととき』2019年12月号 元春日大社権宮司の岡本彰夫氏が「風格」について『ひととき』2019年12月号に書いている。 「伝承は「心象遺産」である」。 「講談や浪曲で喧伝された「忠臣蔵」には史実に無い咄がワンサカ盛り込まれてい...
ひととき

122 「イパネマ」千宗室

ひととき 2019年12月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「イパネマ」というタイトルでした。家元が時おり立ち寄るシガーバーでボサノバを聴くことから始まる。アントニオ・カルロス・ジョビンのイパネマの娘だ。確かに、リオの...
読書時間

『静寂と沈黙の歴史』(2018)

アラン・コルバン、小倉孝誠・中川真知子訳『静寂と沈黙の歴史』藤原書店、2018年 書誌情報 Alain CORBIN "HISTOIRE DU SILENCE : De la Renaissance à nos jours" Edition...
読書時間

『世界史のなかの戦国日本』(2012)

村井章介『世界史のなかの戦国日本』ちくま学芸文庫、2012年 第1章扉裏と第6章扉裏の年表で大体の見当をつける。1366年の明の成立から1644年の明の滅亡まである。 解説 日本史と世界史とをどうつなげるかーー現在的課題への処方箋 橋本雄 ...
読書時間

『沈黙の神々』(2005)

佐藤洋二郎『沈黙の神々』松柏社、2005年 小説家が全国の17の古社を訪ね歩く。何で買ったか忘れてしまった。自分知らない神社への紀行文を読むのは楽しい。そして訪ねたくなる想いは深まる。 岡谷公二の『神社の起源と古代朝鮮』(平凡社新書、201...
四都手帖

四都手帖2019年12月【編集中】

2019年12月の私的な愉しみと記憶 十二月は師走である。歳の終わりの月だ。この更新が遅くなったのは私の心が弱ってきているからかもしれない。 【古都】 開館記念 福美コレクション展 福田美術館 2019年10月1日(火)〜2020年1月13...