『企業内人材育成入門』(その4)

読書時間

中原淳編著、荒木淳子、北村士朗、長岡健、橋本諭『企業内人材育成入門』ダイヤモンド社、2006年、2014年第15刷

第1章から第3章

心理学・認知科学・学習科学の成果を中心に、「人はどのように学んでいくのか」について理解するための理論やモデルの紹介である。

第1章

今井むつみ『学びとは何かーー〈探求人〉になるために』(2016)と重なるところが多い。しかし、職場での学習がテーマであることと、何よりも簡潔である。

第2章

状況論アプローチにより「学習カリキュラム」と「教育カリキュラム」の違いを明確にした。学習を「日常のなかで複合的・継続的に進行する組織・個人の行動や考え方が変化していくプロセス」と理解する。人は研修や学校のなかだけでなく、現場でも学んでいるというわけだ。教育を組織・個人による主体的な活動としての学習を効果的・効率的に実現するための意図的な支援活動とみなす。学習と教育の混同を指摘するところは納得感がある。受講者と人材育成担当者が共通認識をもつために「学習モデル」が4つ紹介される。

学習移転モデル

経験学習モデル

批判的学習モデル

正統的周辺参加モデル

第3章

「やる気」のでる研修の話だ。動機づけ理論が次々にでてきて、最後に我を忘れて没頭する「フロー理論」が紹介される。

『企業内人材育成入門』(その5)

コメント

タイトルとURLをコピーしました