読書時間

『伊那谷の『老子』』(2004)その3

加島祥造『伊那谷の老子』朝日文庫、2004年 A Hundred and Seventy Chinese Poems Transrator:Arthur Waley CONSTABLE AND COMPANY LTD. 1918 をkind...
断片記憶

読書人の立場

読書人は専門家の書いた本を読む身であるが、専門家だからといって鵜呑みすることはしない。本は面白ければ読むし、つまらなければ読むのをやめる。本を読む楽しみは好奇心を適度に刺激してくれることから生ずる。理解できないものや偏りの激しいものは時間の...
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『伊那谷の『老子』』(2004)その2

加島祥造『伊那谷の老子』朝日文庫、2004年 加島祥造は伊那谷の駒ヶ根を流れる天竜川の西の段丘の大徳原に建てた小屋から、東の段丘の中沢の小屋に3年前に移ったと書いている。 Arthur WaleyのThe Way and Its Power...
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「信長はなぜ本能寺に滞在していたのか」

現代思想令和2年臨時増刊号『総特集 明智光秀』青土社、2019年 河内将芳氏が「信長はなぜ本能寺に滞在していたのか」を書いていたので読む。 河内将芳氏の『信長が見た戦国京都ーー城塞に囲まれた異貌の都』(洋泉社歴史新書y、2010年)と『宿所...
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『ヨーロッパとイスラーム世界』(2020)

R.W.サザン、鈴木利章訳『ヨーロッパとイスラーム世界』ちくま学芸文庫、2020年 書誌情報 本書は1980年に岩波現代選書として刊行されたR.W.サザーン『ヨーロッパとイスラム世界』の著者名とタイトルを変更して文庫版した。 山本芳久氏が解...
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『英語談話表現辞典』(2009)

内田聖二編『英語談話表現辞典』三省堂、2009年 (編集済) 最初に和英インデックスで「血肉の通った」を探したのは言うまでもない(笑)。もちろん立項はしていない。 まえがきに「本辞典は,英語の会話で頻出する表現を取り上げ,それらが用いられる...
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『日英語表現辞典』(2004)

最所フミ編著『日英語表現辞典』ちくま学芸文庫、2004年 (編集済) 英語を読むことが、日本語を深く知ることでもあると考えている私にとって、本書は寝室のレファレンス本に入る数少ない本である。 本書は英和の部と和英の部からなる辞典である。解説...
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『伊那谷の老子』(2004)

加島祥造『伊那谷の老子』朝日文庫、2004年 どこで読んだか忘れたが、加島祥造が伊那谷に小屋を建てて住んで書いたエッセイを読んだ。もう山には行けなくなった身体だったので、老子の線から加島祥造の本を手にしたのだろうか。今となっては接点が見えな...
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『陰翳礼讃』(1975)

谷崎潤一郎『陰翳礼讃』中公文庫、1975年、2004年改版第10刷 (編集済) 書誌情報 谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」は『経済往来』昭和8年12月号・9年1月号に掲載された。この文庫本で59頁(全体207頁)を占める。他のエッセイを読むどころか...
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『源氏物語論』(1966)

清水好子『源氏物語論』塙選書50〔オンデマンド版〕、1966年、2006年第6刷 清水好子の本は推理小説を読むような気がする。第1章「いづれの御時にか」では、桐壺の巻の最初の出だしの表現の新規性について、当時の日記等で年次記載の意識と方法が...