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『和歌とは何か』(2009)その7

渡部泰明『和歌とは何か』岩波新書、2009年、2013年第3刷 終章ーー和歌を生きるということ 終章を読んで長かった読書も終わった。電車の時間で読んでいるので細切れになったが、私にとって新奇な話が多かったので、結構楽しめた。おススメ本といっ...
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『日本の思想1 最澄・空海集』(1969)

渡辺照宏編『日本の思想1 最澄・空海集』筑摩書房、1969年、1976年第6刷 手元に『高野雑筆集』とかないと不便だなと思って、事務所行って本棚を探したら、『最澄・空海集』の中に「高野雑筆集(抄)」があった。書き下し文であり、原文が付いてい...
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『和歌とは何か』(2009)その6

渡部泰明『和歌とは何か』岩波新書、2009年、2013年第3刷 後半は行為としての和歌である。するする読んでしまう。 Ⅱ 行為としての和歌 第1章 贈答歌ーー人間関係をつむぐ 贈答歌はその解釈が難しいのであるが、著者は、和泉式部と敦道親王、...
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『戦国大名と国衆』(2018)

平山優『戦国大名と国衆』角川選書メチエ、2018年 平山優氏の最新刊である。前回の本に比べて薄いにも関わらず読むとすぐに眠くなるのは、最初に出てくる用語の定義のせいである。これを越えないと先に進めない感じがするのが、「論」のせいで、『武田氏...
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『和歌とは何か』(2009)その5

渡部泰明『和歌とは何か』岩波新書、2009年、2013年第3刷 第5章 本歌取りーー古歌を再生する この本は各章のサブタイトルが気になる書き方をしていると思う。 さて、本歌取りの定義も実にやっかいだということから、少し端折って、定義に入る。...
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綜合文藝同人右左見第3号

綜合文藝同人右左見第3号(平成三十秋冬号)を遅ればせながら買う。年二回発行になるという。 右左見中道氏が巻頭言に代えて「新しき傍流」宣言を書いていた。主流なき時代には「己の魂を歓ばせる」ことに注力せよという。反抗すべきものすらもない傍流のな...
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『和歌とは何か』(2009)その4

渡部泰明『和歌とは何か』岩波新書、2009年、2013年第3刷 第4章 縁語ーー宿命的な関係を表す言葉 縁語の定義は難しいらしい。「今回は、間違いなく縁語と認められる例に限定し、禁欲的に考えてみることにしたい」(P79)と著者が「禁欲的」と...
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『和歌とは何か』(2009)その3

渡部泰明『和歌とは何か』岩波新書、2009年、2013年第3刷 第1章 枕詞ー違和感を生み出す声 枕詞も分からないものの一つだ。知ってはいるが、理屈で考えることはできない。 著者は枕詞を三点から説明している。 主として五音で 実質的な意味は...
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『和歌とは何か』(2009)その2

渡部泰明『和歌とは何か』岩波新書、2009年、2013年第3刷 何しろ序章のタイトルが「和歌は演技している」である。枕詞・序詞・掛詞・縁語・本歌取りといった和歌独特の修辞技法(レトリック)が演技の視点から説明される。 和歌について勘違いして...
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『大坊珈琲店』(2014)

大坊勝次『大坊珈琲店』誠文堂新光社、2014年 『大坊珈琲店』(2014年)の封を切る。普及版であるが、今までとっておいた。Cafe Violonで愛蔵版を見たとき、欲しくなったが、もうなくて、普及版を手に入れた。そのCafe Violon...