読書時間 『高野聖』(2011) 五来重『高野聖』角川文庫、2011年呉座勇一氏の『応仁の乱』(2016)で興福寺の別当を務める貴族の子弟から衆徒や国民にまで話が及んだが、いわゆる国人クラスまでで、武装する最下層の僧侶というわけではなかった。最下層の僧侶は五来重氏の『高野聖... 2017.01.07 読書時間
読書時間 『人間へのまなざし』(1977) 霜山徳爾『人間へのまなざし』中央叢書、1977年、1986年第6版「病む者は回復を願い、弱い人間は健康を求める」(P8)で始まる小論の主題は人間性である。霜山徳爾氏の本を久し振りに手に取る。三島由紀夫の『豊饒の海』について言及していたので、... 2017.01.03 読書時間
読書時間 映画生産の本質相 『LIBRARY iichiko SUMMER 2016 No.131 映画生産の文化学』文化科学高等研究院出版局内田隆三氏、小松弘氏、山本哲士氏の鼎談「映画生産の本質相」はtwitterで以前に呟いたけれど、面白かった。任侠映画が1960... 2017.01.02 読書時間
読書時間 『修験道史研究』(1972) 和歌森太郎『修験道史研究』東洋文庫、1972年ひととき2017年1月号の巻頭エッセイ京都の路地まわり道が「物の怪」というタイトルで烏天狗の話だったのが頭に残っていたせいか、修験道という言葉と和歌森太郎という懐かしい名前を発見したので購入とあ... 2016.12.29 読書時間
読書時間 『私のロシア文学』(2016) 渡辺京二『私のロシア文学』文春学藝ライブラリー、2016年渡辺京二氏が、熊本の真宗寺で西洋文学の話をした記録を季刊『道標』に連載したもの4講に書き下ろし1講と著者の好きな19世紀ロシア文学の回想を加えたものを単行本でなく文庫にした。今年出し... 2016.12.21 読書時間
読書時間 『インターネットの次に来るもの』(2016) ケヴィン・ケリー、服部桂訳『インターネットの次に来るもの』NHK出版、2016年第3刷ケヴィン・ケリーの本は2年振りに読む。BPIAの総会で坪田氏より来年から読書会すると言われた。買うのを忘れていたのではなく、Kindle版が半額近いので迷... 2016.12.20 読書時間
読書時間 『新版鬼神論』(2002) 子安宣邦『新版鬼神論ー儒家知識人のディスクール』白澤社/現代書館、2002年1.読むに至った経緯論語塾の後の食事会である人が質問した。「子安宣邦先生の著書で英訳して欲しいものは何ですか?」。子安宣邦氏が『鬼神論』であると回答した。『鬼神論』... 2016.12.11 読書時間
読書時間 『応仁の乱』(2016)その3 呉座勇一『応仁の乱』中公新書、2016年第7章 乱後の室町幕府足利義政は一貫して寺社本所領返還政策をとった。呉座氏は「寺社本所による所領回復の動きは結果的に将軍勢力の寺社本所領への進出を促すことが多い。義政の寺社本所領返還政策は慈善事業では... 2016.11.28 読書時間
読書時間 『応仁の乱』(2016)その2 呉座勇一『応仁の乱』中公新書、2016年第4章 応仁の乱と興福寺応仁の乱で興福寺の荘園から年貢が入らなくなると、興福寺の経営も難しくなった。そうした中、経覚(きゃうがく)が4度目の興福寺別当となる。寺務ともいう。しかし、経営再建に失敗してし... 2016.11.27 読書時間
読書時間 『応仁の乱』(2016) 呉座勇一『応仁の乱』中公新書、2016年『応仁の乱』に関して今まで、岩波新書しかなかったのが不思議なくらいだ。確かに、長く、全国に渡り、結果がはっきりしない内戦であった。戦いだけを列挙されても眠くなるだけだ。でも、太平記の方が長いとちゃうか... 2016.11.26 読書時間
読書時間 『スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義』(2016) ティナ・シーリグ、高遠裕子訳『スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義』CCC メディアハウス、2016年第2刷珍しい名前だなあと思っていたら、『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学 集中講義』(CCC メディアハウス、... 2016.11.19 読書時間
読書時間 『読んでいない本について堂々と語る方法』(2016) ピエール・バイヤール、大浦康介訳『読んでいない本について堂々と語る方法』ちくま学芸文庫、2016年第2刷著者のピエール・バイヤールは、本を読むということどういうことなのかを考えた。読書の仕方を教えるハウツー本ではない。また、知識をどう構築す... 2016.11.17 読書時間
読書時間 捨て猫 加藤楸邨『句集 猫』ふらんす堂文庫、1990年、1993年第2刷満月やたたかふネコはのびあがり扉絵の猫がこの句のイメージなのか。120句の猫の句を石寒太氏が拾う。雪踏んで蹠けむる捨て子猫 2016.11.14 読書時間
読書時間 『魔の系譜』(1984) 谷川健一の『魔の系譜』(講談社学術文庫、1984年)はもっと早く出会っておきたかった本の一つだ。本書の主題「本書は私の著作のなかでもっとも初期に属するものである。それだけではなく、私はそれまで胸中に溜めておいた一つの主題を、本書の中で一気に... 2016.11.10 読書時間
読書時間 『読書人の浅酌』(1991) 谷沢永一『読書人の浅酌』潮出版社、1991年「浅酌」とは三省堂大辞林によれば、「ほどよく酒を飲むこと。小宴を催すこと。」とある。谷沢永一氏は酒が好きなようである。ほどよくということもその度量によって違うものである。読書人は、しかし、酒を飲み... 2016.11.09 読書時間