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充たされた永遠の夕暮

充たされた永遠の夕暮 高橋英夫の本は持っていないが、吉田健一著『絵空ごと・百鬼の会』(講談社文芸文庫、1991年)に表題の解説を書いていた。 「吉田健一の時間感覚でことに目立っているのは、華やかに明るい夕暮が無限に続いているような個所である...
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『戦国京都の大路小路』(2017)

河内将芳『シリーズ・実像に迫る 012 戦国京都の大路小路』戎光祥出版、2017年 108頁の薄い本に目次、参考文献や年表の頁を除いてフルカラーの図版や写真が豊富です。このシリーズの『征夷大将軍・護良親王』(亀田俊和、2017年)を読んだと...
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『昭和とは何であったのか』(2008)

子安宣邦『昭和とは何であったか』藤原書店、2008年 子安宣邦氏の読書論である。書評は本が刊行された時分になされるものであるが、古書となった遥か昔の本でも出会った瞬間に邂逅は訪れる。 日本近代を批判的に検討する著者が、研究のための資料を求め...
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『現代支那論』(1939)

尾崎秀実『現代支那論』岩波新書、1939年、2018年第5刷 だいぶ印字がかすれている。刷数は重ねていないが、年月が経ったせいなのだろうか。戦前に書かれた本なので、漢字仮名とも旧漢字旧仮名遣である。少し経てば目が慣れてくる。 ジャーナリスト...
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『祇園祭と戦国京都』(2007)その2

河内将芳『祇園祭と戦国京都』角川叢書、2007年 現在の祇園祭をアップデートしたあとで、戦国時代の祇園祭の話に戻る。 本書は戦国時代の祇園祭のイメージが「権力に抵抗する民衆の祭礼」と受け取られていることについて疑問を投げかけた書である。この...
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『祇園祭と戦国京都』(2007)

河内将芳『祇園祭と戦国京都』角川叢書、2007年 思えば河内将芳氏の本は京都に行った時に買ってきた。ふたば書房京都駅八条口店の展示が見やすかったせいでもあった。 祇園祭というと、朧谷寿先生のお話を町家で聴くのが楽しみだったが、仕事が変わって...
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『京の路地を歩く』(2009)

高沢英子『京の路地を歩く』未知谷、2009年 著者の高沢英子氏の出身は伊賀上野です。伊賀でも路地を「ろおじ」と発音するのは関西弁というより京ことばのようです。伊賀は京ことばに近いとのことでした。京都人ではないので、京都の行事に関心を持って見...
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『哲学の旅から』(1979)

上山春平『哲学の旅から』朝日選書、1979年 上山春平が自身の哲学の旅を振り返っている。「山城と国家論」は未完に終わったが、「徳川幕府の成立に先行する四世紀間の山城の歴史を、律令国家の確立に先行する数世紀間の古墳の歴史に対応させてみたい思い...
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谷川健一『白鳥伝説』(1985)

谷川健一『白鳥伝説』集英社、1985年 谷川健一の4部作といわれる本の1つ。どの順に読むのがいいかは普通は発行順だと思う。しかし、読み手の事情もある。『青銅の神の足跡』はすでに読んでいる。内容の細部は忘れたが、西日本の話だった思う。 4部作...
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『「近代の超克」とは何か』(2008)

子安宣邦『「近代の超克」とは何か』青土社、2008年第3刷 「近代の超克」は文學界の座談会「近代の超克」(1942年9月10月号)だけでなく、中央公論の座談会「世界史的立場と日本」(1941年1月号、4月号、18年新年号)を含めた広い概念と...