東都手帖

東都手帖2021年07月【編集中】

2021年7月東都散歩のための私的な愉しみと記憶 を書いているが、東都は緊急事態宣言の下、禁酒法と灯火管制の敷かれたままだ。予約制で百花園が開園になったので幾分かは気が紛れる。梅雨入りは予想に反して遅くなる。 HIROMI SATO EXH...
読書時間

『勉強の哲学 来るべきバカのために 増補版』(2020)

千葉雅也『勉強の哲学 来るべきバカのために 増補版』文春文庫、2020年 書誌情報文藝春秋より『勉強の哲学 来るべきバカのために』を2017年に刊行した。文庫化にあたり、「補章」を書きおろし増補とし、解説「究極のビジネス書」を佐藤優氏が書い...
読書時間

『増補 花押を読む』(2000)

佐藤進一『増補 花押を読む』平凡社ライブラリー、2000年、2013年第2刷 花押の定義「花押(かおう)は自署の代りに用いられる記号もしくは符号であって、その起源は自署の草書体にある。草書体の自署を草名(そうみよう)とよび、草名の筆順、形状...
古都を旅する

妙心寺退蔵院

週刊新潮の古都を旅する「とっておき私の京都」ブレンダーの輿水精一氏の2回目は「妙心寺退蔵院」だった。副住職の松山大耕(だいこう)師は東大大学院で日本酒研究に勤しんだという。ウイスキーのマスターとは話が合うはずだ。 昭和6年(1931)に国の...
断片記憶

本を読む布石

哲学者の永井均氏が少数の本を「他の本との関連を含めて」かなりゆっくり頭の中で整理しながら読むとTwitterに書いていた(注)。 書かないと頭の中が整理できないということは理解できる。しかし、なかなか書けないのは、書くための技術を持っていな...
読書時間

『古事談 下』(2021)

源顕兼編、伊東玉美校訂・訳『古事談 下』、ちくま学芸文庫、2021年 三巻六四 永観、出挙の事、並びに東大寺拝堂の事 六五 永観、臨終の事 を読むと、永観堂の見返り阿弥陀立像のエピソードも永観に別な角度から光を与えてくれる。 五巻五〇 伴別...
読書時間

『古事談 上』(2021)

源顕兼編、伊東玉美校訂・訳『古事談 上』、ちくま学芸文庫、2021年 書誌情報本文は丹鶴叢書本を底本とした。漢文体を平仮名交じりに読み下している。人名に注、訳と評からなる。ちくま学芸文庫のための書き下ろしである。 上巻に「はじめに」7頁あり...
書籍目録

2021年05月購入図書

皐月となれば、晴れねばならぬ。世は蔓防の世界から緊急事態宣言下となる。 (購入後記) 時間が経っと、問題意識がふと戻ってくる。そんな時に、本を手にする。 中国歴史とナポレオンはkindle版のポイント還元でまとめ買いした。 藤井貞和氏の詩論...
書籍目録

2021年05月購入古書

皐月の実感はなんだろう。五感を鍛える必要がある。 (購入後記) Twitterを見ていて安東次男の骨董狂いを思い出してぽちった。骨董好きは詮索好きなのである。 ペトラルカは簡単には読めない。英訳版を読んでみたがとても無理なので、大人しく和訳...
書籍目録

2021年05月書籍往来

皐月からテーマ別の読書とやらを始めることにした。 経済史として『国富論』をどう読むのか。当時は重商主義を批判する本であったが、重商主義的な政策が廃れたかといえばそうでもない。 そもそもドラッカーがテーマ別の読書を勧めていたわけだが、彼がどの...