『ヨーロッパ戦後史 上』(2008)その2

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トニー・ジャット、森本醇訳『ヨーロッパ戦後史 上』みすず書房、2008年

書誌情報

POSTWAR

A Hgstory of Europe Since 1945

by Tony Judt

William Heinemann 2005

前に読み始めた時から、2年以上が経った。私も読み通せていないが、イギリスもまだBrexit出来ずにいるとは考えても見なかった。

「第二次世界大戦終了後のヨーロッパの光景は、悲惨と荒廃の極みだった」(P19)。

第1章の書き出しである。

「1939年9月ヒトラーのポーランド侵攻に始まり、1945年5月ドイツの無条件降伏で終わったヨーロッパの戦争は、まさに総力戦だった。兵士のみならず、一般市民を巻き込んだ戦争だった」(P20)。

エーリッヒ・ルーデンドルフが第一次世界大戦の経験から『総力戦(Der totale Krieg)』を書いたのは1935年である。ドイツ経済戦争は大木毅氏の『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(中公新書、2019年)を読んだので理解したつもりでいたが、トニー・ジャッドが具体的な数字で振り返る戦争の惨禍はこの先を読み進める気分を暗くする。

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