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『漢文入門』(2015)

前野直彬『漢文入門』ちくま学芸文庫、2015年日本語らしいとはどういうことか?この『漢文入門』は漢文を読むための基礎を提供するものである。では、漢文とはどういうものか?「漢文」の定義は「中国の古典的な文を、中国語を使わずに、直接日本語として...
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『異文化理解力』(2015)

エリン・メイヤー、田岡恵監訳、樋口武志訳『異文化理解力ーー相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養』英知出版、2015年年越しする前にメモを記録することにした。かつての同僚の推薦本を9月に買って、ソファに置いていたが、付箋が多す...
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『変貌する北野天満宮』(2015)

瀬田勝哉編『変貌する北野天満宮: 中世後期の神仏の世界』平凡社、2015年瀬田勝哉氏は『増補洛中洛外図の群像』(平凡社ライブラリー、2009年)でお馴染だったが、B5サイズと大きかったので京都の本屋で見かけたときは買うのを躊躇した。偶々、松...
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『テクストとは何か 編集文献学入門』(2015)

明星聖子、納富信留『テクストとは何か 編集文献学入門』慶應大学出版会、2015年新しい学問である「編集文献学」はドイツ語のEditionsphilologieの直訳であり、英語のtextual scholarshipの訳語でもあるという。そ...
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『清和源氏』(1984)

朧谷寿『清和源氏』教育社、1984年「『源氏』的なるものと宇治 都名所図会の世界」で賜姓源氏の話が中途半端になったので、ここにメモして置く。賜姓源氏の最初は嵯峨天皇の弘仁5年5月8日(814年)の詔勅である。「皇室の経済的理由から臣籍降下が...
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『「読み」の整理学』(2007)

外山滋比古『「読み」の整理学』ちくま文庫、2007年「読み」には既知と未知の「読み」があると外山滋比古氏は言う。内容がわかっている文章を読む既知の読み方と、書かれている内容がよくわからない文章の読みである未知の読み方の二通りの読み方について...
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『北嶺のひと』(1986)

はやしたかし、村上譲『北嶺のひと 比叡山・千日回峰行者 叡南俊照』江青出版社、1986年、2002年第9刷叡南俊照(えなみしゅんしょう)大阿闍梨は叡南覚照大阿闍梨の弟子である。この写真集を手にしたのは、赤山禅院だったと思う。いつだったかは定...
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『日本が世界地図から消滅しないための戦略』(2015)

月尾嘉男『日本が世界地図から消滅しないための戦略』致知出版社、2015年特異点(Singularity)という言葉は2045年問題ということでレイ・カーツワイルの予言で知られるようになった。人工知能の等比級数的進歩について、「等比級数的に進...
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『風神の門』(1969)

司馬遼太郎『風神の門』新潮文庫、1969年、1980年第25刷NHKテレビ水曜ドラマに『風神の門』が取り上げられたとき、平賀源内を主役にした『天下御免』(1971年)以来のおちゃらけ番組だったと記憶している。三浦浩一の霧隠才蔵と多岐川裕美の...
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『日蓮文集』(1968)

兜木正亨校注『日蓮文集』岩波文庫、1968年、1979年第9刷文庫本棚を触っていたら出てきた。手作りのブックカバーに題字を色鉛筆で書いたものだ。消息文 45通主要書(三大部)・立正安国論・開目抄・如来滅後五五百歳始観心本尊抄奥書の刷数と発行...
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『文明論之概略』の読み方(その2)

「本位」という言葉は「興味本位」くらいしか遣われない言葉であると思っていた。Googleで検索してみると、「人物本位」「自分本位」「本位音」「本位記号」「本位貨」とあって、「本位貨幣」の種類により「金本位制」「銀本位制」が出てきて、「本位金...
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『山家鳥虫歌』(1984)

浅野健二校注『山家鳥虫歌ーー近世諸国民謡集ーー』岩波文庫、1984年高木市之助博士所蔵の明和刊本『山家鳥虫歌』を底本としている。明和は1764年から1771年である。山家農村の民衆の歌謡398首を集めた民謡の原点であると帯にある。1 めでた...
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『現代語訳 小右記1三代の蔵人頭』(2015年)

倉本一宏編『現代語訳 小右記 1 三代の蔵人頭』吉川弘文館、2015年『現代語訳 吾妻鏡』と同じく、本巻の政治情勢と実質から読む。貞元二年(977)から永延二年(988)の日記である。用語解説と人物注を見たが、『現代語訳 吾妻鏡』ほど詳しく...
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『真田信繁』(2015)

平山優『真田信繁 幸村と呼ばれた男の真実』角川選書、2015年本の鮮度ということを書こうとして、書ききれずになった。「江戸時代前期には、すでに真田人気は不動のものであったし、近代になっても明治末年から昭和初期にかけて一大ブームが到来」した。...
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『関口良雄さんを憶う』(2011)

尾崎一雄編『関口良雄さんを憶う』(夏葉社、2011年)夏葉社は『関口良雄さんを憶う』を復刻していた。山王書房の関口良雄著『昔日の客』を夏葉社が復刻したものを読んで、故人の追悼集も読んでみたくなった。北白川の善行堂に立ち寄ったときに72頁の小...