断片記憶

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ちょっと寄り道

寒い夜道を歩いて上総屋に向かう。暮れになり、カレンダーを頂いた。張り紙を見ると「作」と「貴」があり、何かこだわりで仕入れたのかと聞いたが、注文したのは若奥さんだった。いつか昼にでも聞くことにしょう。まだ飲んでなかった方にした。辛口の酒でキレ...
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見込みの翡翠

法然院の講堂で毎年個展を開く雨月陶齋先生と知り合ったのはいつの頃だったか、まだ、先生の贔屓のAが舞妓さんだった頃だと思う。舞妓さんとご飯食べしたあとにお茶屋で挨拶したのが最初だった。 今年の紅葉は例年になく早かったので、途中の安楽寺の紅葉も...
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祝永世七冠達成!

羽生善治棋聖が竜王位を奪取して、将棋界初の永世七冠を達成しました。まずは目出度い。タイトル獲得数も99となりました。最初の竜王位からずっと見てきた。歳を重ねたわけだなあ。今期の竜王戦は羽生善治棋聖の充実ぶりがすごい。渡辺竜王も一勝を返すのが...
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師走雑感

師走になった。 流石に本を片付けてから半年経つと散らかり始まる。エントロピーは増大するわけだ。油画など意外に場所をとるものも買ってしまったので、少し反省している。引き出しに入っていたコースターはLe Petit Parisienで使ってもら...
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運慶展は観ないで終わる

末法の世に生まれたのが運慶である。 みうらじゅん氏が運慶のデビュー作の大日如来座像に康慶実弟子運慶という銘と花押を入れているのを仏師というより彫刻家ではないかと言う。末法は仏法が衰え、修行して悟るもののいない時代である。 円成寺の大日如来坐...
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「山口椿 ざわざわの宴」

論語塾の後、子安宣邦先生を囲んで食事をしながらダラダラと話をしてお開きになってから、炙りものにする燻製を探したが、いいのがないのでアーモンドを買って向島へ向った。 昨夜に引き続き山口椿氏を囲んで飲む会の第二弾「山口椿 ざわざわの宴」が仕立直...
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「倒錯的正論? avec 山口椿」

夕方、ぜんやさんで山芋のとろろと大根をうどんの出しで炊いたものをあてに山形の酒を飲んでから、Le Petit Parisienのイベント「倒錯的正論? avec 山口椿」に行った。 オーナーの石川順一氏が京都在住の山口椿氏をお招きして共に語...
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季節のお届けもの

木枯らし1号はすでに吹いた。秋は足早に去って、冬を告げるニュースが流れている。カボチャ祭が終わりクリスマス商戦が始まった。そんななか、季節のお届けものは、柿と鬼檸檬だった。去年より鬼檸檬は早かった。2本のうち1本が枯れたという。木に負担をか...
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優雅さということ(続き)

T.S.エリオット、西脇順三郎訳『荒地』(創元社、1952年)をLe Petit Parisienのオーナーにガラスの書棚から出してもらい読む。オーナーは日曜日の結婚式を終えて火曜日より書斎を開けていた。後から奥様もいらして、ウェディングパ...
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志古淵神社の花笠踊

DVD『白洲正子の世界』(2009)を見ていて「葛川 明王院(かつらがわみょうおういん)」が出てきた。白洲正子が「明王院の前は何度も通っているのに、ついぞよったためしがない」と書いたのを広瀬修子氏のナレーションで聴き、本箱にある『かくれ里 ...