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『白』(2008)その3

原研哉『白』中央公論新社、2008年 第三章 空白の意味 「空白」は「未来に充実した中身がみたされるべき「機前の可能性」として示される場合が多く、そのような空白の運用はコミュニケーションに強い力を生み出す」(P38)。 長谷川等伯 松林図屏...
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『白』(2008)その2

原研哉『白』中央公論新社、2008年 第二章 しとしろしき触発力 「紙はメディアである。しかし、メディアの本質は実用性のみならず、むしろそれが人間の創造性やコミュニケーションへの衝動をいかに刺激し鼓舞するかという点にある」(P14)。 「紙...
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『白』(2008)

原研哉『白』中央公論新社、2008年 著者自装の本は表紙も白だし、ジャケットも白に黒い文字のモノトーンの世界である。 4章からなる。 第一章 白の発見 第二章 紙 第三章 空白 エンプティネス 第四章 白へ そして、英訳されている。英語の方...
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『仏教の思想2 存在の分析<アビダルマ>』(1969)その6

桜部建・上山春平『仏教の思想2 存在の分析<アビダルマ>』角川書店、1969年、1978年第10版 やはり、人間には休みが必要です。超高速で『ブッダ最後の旅』(岩波文庫、1980)を読み直したりするには絶対的な時間が足りません。 第三章 ダ...
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『白百』(2018)

原研哉『白百』中央公論新社、2018年 書誌情報 読売オンラインに2015年3月24日から2017年3月28日まで100回掲載されたエッセイをもとにした単行本である。上田義彦氏の写真が4枚、関口尚志の写真が1枚納められている。原研哉氏は『白...
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『正倉院文書の世界』(2010)

丸山裕美子『正倉院文書の世界 よみがえる天平の時代』中公新書、2010年 奈良国立博物館で正倉院文書を見たことがありました。戸籍を見ると、強い中央集権国家のイメージを受けました。だから、大津透氏の『律令国家と隋唐文明』(岩波新書、2020年...
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『正倉院 歴史と宝物』(2008)

杉本一樹『正倉院 歴史と宝物』中公新書、2008年 正倉院の創建は不明ですが、聖武天皇の薨去された天平勝宝八歳(756)以降と考えても、1,200年以上が経過しています。 正倉院の宝物については、秋の正倉院展が奈良国立博物館で開催されたのを...
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『仏教の思想2 存在の分析<アビダルマ>』(1969)その5

桜部建・上山春平『仏教の思想2 存在の分析<アビダルマ>』角川書店、1969年、1978年第10版 一日の読書が進まないのは、日中はリモートワークしているので、夜になって疲れてしまうからです。通勤もないのに疲れてしまうのは、運動不足になって...
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『仏教の思想2 存在の分析<アビダルマ>』(1969)その4

桜部建・上山春平『仏教の思想2 存在の分析<アビダルマ>』角川書店、1969年、1978年第10版 第二章 人間 三千大千世界の宇宙の次は三界、五趣、四生から人間の存在を考えます。宇宙の中に生まれて死ぬいのちある者、すなわち有情(うじよう、...
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『日日是好日』(2008)は雨の日に読むに限る

森下典子『日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』新潮文庫、2008年、2011年第4刷 「すると、ある日突然、雨が生ぬるく匂い始めた。「あ、夕立が来る」と、思った。庭木を叩く雨粒が、今までとはちがう音に聞こえた。その直後、あたり...