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「霊性革命」(2021)

末木文美士編『死者と霊性ーー近代を問い直す』岩波新書、2021年 本書は末木文美士氏(司会)、中島隆博氏、若松英輔氏、安藤礼二氏、中島岳志氏による座談会の記録である。「霊性革命」は安藤礼二氏の論考で井筒俊彦の思想の起源と帰結が述べられている...
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『「東洋」哲学の根本問題』(2018)その4

斎藤慶典『「東洋」哲学の根本問題 あるいは井筒俊彦』講談社選書メチエ、2018年 本章は以下の3節で構成される。 第II章 空/無 a)「空」の徹底 斎藤慶典氏は井筒俊彦の「井筒における「無」と〈「無分節」の「存在エネルギー」〉の同一視ぶり...
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『「東洋」哲学の根本問題』(2018)その3

斎藤慶典『「東洋」哲学の根本問題 あるいは井筒俊彦』講談社選書メチエ、2018年 本書ははじめにで示されたように、以下で構成される。 序章 井筒「東洋」哲学 第I章 表層/深層 第II章 空/無 第III章 〈いま・ここで=現に〉 第I章 ...
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『「東洋」哲学の根本問題』(2018)その2

斎藤慶典『「東洋」哲学の根本問題 あるいは井筒俊彦』講談社選書メチエ、2018年 本書をどこまで読んだかすでに忘れていた。付箋が貼ってあるところまでであろう。元々、読書会の参考に引っ張り出して読もうと思ったが、花火で本のありかがわからなくな...
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『言語と呪術』(2018)

井筒俊彦、安藤礼二監訳、小野純一訳『言語と呪術』慶應義塾大学出版会、2018年 井筒俊彦の英文著作翻訳コレクションの一つである。安藤礼二氏の解説を読むために入手してみた。第一章の予備的考察を読んで本書の方法と限界が分かればそれに越したことは...
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『先代旧事本紀 現代語訳』(2013)

安本美典監修、志村裕子訳『先代旧事本紀 現代語訳』批評社、2013年、2014年第2刷 石井公成氏のブログ「聖徳太子研究の最前線」を読んでいて『先代旧事本紀大成経』が偽書として扱われていた。それで、『先代旧事本紀』の方も偽書説があって、以前...
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『教養としての建築入門』(2023)

坂牛卓『教養としての建築入門』中公新書、2023年 そういえば、建築論は読んできたけれど、建築入門はしていなかったので、読むことにした。 著者の坂牛卓(さかうし・たく)氏は日建設計で「風の塔」を設計したという。東京湾横断道路の換気塔である。...
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ON FISCHER(2003)

GARRY KASPAROV, ON FISCHER MY GREAT PREDECESSORS PART IV. 2003 Gloucester Publishers plc(formerly Everyman Publishers pl...
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『世界が広がる英文読解』(2023)

田中健一『世界が広がる英文読解』岩波ジュニア新書、2023年 田中健一氏の本の対象がどこにあるのか、中学や高校で習う文法事項は、私の習った時代と異なるのであろうから、私は気にしていないというかどうでもよい。著者の主張は誰に対して発せられてい...
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『村田エフェンディ滞土録』(2023)

梨木香歩『村田エフェンディ滞土録』新潮文庫、2023年 1.本書のあらまし 本書は百年少し前の物語である『家守奇譚』(新潮社、2004年)の綿貫征四郎の友人の話である。村田の話は「木槿」で出てくる。 エルトゥールル号遭難事件は明治23年(1...