浅野喜市『昭和の京都 回想 昭和20〜40年代』光村推古書院、2010年
レストラン菊水で大正頃の観光絵葉書の復刻したものをもらったので、昔の京都を調べたくなった。本書は昭和20年〜40年代までの京都が写真家の浅野喜市(1914〜93)によって記録されている。
第1章 街並み
第2章 暮らしの風景
第3章 市電・トロバス
第4章 祇園祭
第5章 祇園
絵葉書の構図が西洋料理店「矢尾政」(現東華菜館、1925年創建)から菊水ビル(1925年再建)を眺めたものとなっていた。何故か本書には四条大橋はあっても、南座が写っているもので、レストラン菊水や東華菜館(1945年創業)は取り上げられていない。今は失われた風景が載せられていたのだった。
『ぎをん』(2025年1月15日発行)に八坂神社宮司の野村明義氏が「白朮詣り」について書いていた。
「時代と共に竈のある家はすっかりなくなり、電車や車で初詣にお越しになる方も増えて、今では神社から参拝者に向けて、境内から出る時に火を消して持ち帰り、火伏のお守りとしてお祀りいただくよう案内しています」(p.11)。
平安神宮の神苑にあった京都電気鉄道電車(京都市交通局二号電車)はほとんど雨ざらし状態だったが、クラウドファンディングで平安神宮の西外回廊の前に運び出されて、仮設の建屋の下に設置されていた。改修工事には多くのお金がかかるという。

修繕工事待ちの京都電気鉄道電車(京都市交通局二号電車)
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