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『砂糖の世界史』(1996)

川北稔『砂糖の世界史』岩波ジュニア新書、1996年、2021年第41刷 サトウキビというと沖縄での黒糖作りを思い出した。製造過程を見たり、製糖事業の歴史を振り返ったパネルを見てそう遠くない話だと思った。本でも少し読んだかもしれないが、本書の...
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『埋もれた巨像』(1977)その2

上山春平『埋もれた巨像 国家論の試み』岩波叢書、1977年、1978年第2刷 著者の注文にしたがって、難渋したというⅡとⅢを読む。私は暇人である。 Ⅱ 法華寺の維摩 藤原鎌足が始めた維摩会が途絶えていたのを再興したのが藤原不比等である(『尊...
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『アリストテレス『ニコマコス倫理学』』(2022)

山本芳久『アリストテレス『ニコマコス倫理学』』NHK出版、2022年、kindle版 100分de名著の2022年5月放送のテキストをkindle版で読む。図版など電子版は著作権の関係でないものもあるという。しかし、大勢に影響はない。必要な...
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『埋もれた巨像』(1977)

上山春平『埋もれた巨像 国家論の試み』岩波叢書、1977年、1978年第2刷 本箱を整理していて出てきた本である。藤原不比等をテーマにした番組を見たので、確か、あったはずと連休に探したのであった。パラフィン紙が黒変してパラパラと落ちるので、...
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軽佻浮薄の勧め

谷沢永一『読書人の壺中』冬樹社、1978年 書誌情報 目次はあるが、まえがき、あとがきはない。これは谷沢永一の姿勢であるからよいとして、谷沢永一の読書論が最初に展開されるが、目次からは読み取れない。後続の書評のスタイルとは違うレイアウトのた...
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『チョコレートの世界史』(2010)

武田尚子『チョコレートの世界史 近代ヨーロッパが磨き上げた褐色の宝石』中公新書、2010年、2020年11版 川北稔氏の『砂糖の世界史』(岩波ジュニア新書、1996年)は砂糖を通して世界システムを論じていた。こうした観点では、角山栄氏の『茶...
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『考えるヒト』(2015)

養老孟司『考えるヒト』ちくま文庫、2015年、2021年第2刷 通勤時間に読んできたが、本書は、『唯脳論』(1989年)の解説に近いものであるという(p.211)。脳と意識がテーマとなっていた。 第1章 脳は何をしているのか 第2章 脳と心...
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『大政所と北政所』(2022)

河内将芳『大政所と北政所ーー関白の母や妻の称号はなぜ二人の代名詞になったか』戎光祥選書ソレイユ、2022年 書誌情報 詳細な目次、参考文献、関連年表があり、索引はない。選書という一般書である。 豊臣秀吉と母と正妻に焦点を当てた論考である。副...
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『シリーズ歴史総合を学ぶ①世界史の考え方』(2022)

小川幸司・成田龍一編『シリーズ歴史総合を学ぶ①世界史の考え方』岩波新書、2022年 歴史とは何かということを考えると、「「歴史叙述」がどのような営みによって提供されるのか」(ii)という問いに行き着く。 成田龍一氏があとがきに書いていた。 ...
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『解剖学教室へようこそ』(2005)

養老孟司『解剖学教室へようこそ』ちくま文庫、2005年、2021年第17刷 養老孟司の話は解剖から始まって、心とからだに及んで終わりとなる。趣旨は一貫しているように感じた。 南直哉氏が解説を書いていた。四字熟語が出てくる。 養老孟司氏は「事...