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『万葉集に歴史を読む』(2011)

森浩一『万葉集に歴史を読む』ちくま学芸文庫、2011年、2018年第4刷 書誌情報 書き下ろしである。 先斗町の居酒屋でお見かけしてからもう何年も経った。2013年に亡くなられているので、最後の頃の本だと思ってwikiを見たら載っていない。...
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『さまよえる歌集 赤人の世界』(1974)

梅原猛『さまよえる歌集 赤人の世界』集英社、1974年 高校の修学旅行の前に梅原猛の『隠された十字架 法隆寺論』(新潮社、1972年)を物理の先生に紹介されたのだが、奥つけを見ると1975年24刷とあり、大学時代に買った本だと分かる。記憶は...
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『『クオーレ』の時代』(1998)

藤澤房俊『『クオーレ』の時代―近代イタリアの子供と国家』ちくま学芸文庫、1998年 はじめに、終わりに、そして、解説(牧原憲夫)を読む。イタリア国民国家の形成をデ・アミーチスの『クオーレ』に読み取る。日本とイタリアは後発資本主義国として対比...
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『明治維新の分析視点』(1968)

上山春平『明治維新の分析視点』講談社、1968年 今時、明治維新に関して半世紀以上前の論考を読む意義はあるのだろうか。歴史家の評価はともかく、哲学者が国家論を述べる視点は整理しておきたいと思った。 戦後の明治維新論は講座派理論が主流であった...
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『小林一茶』(2013)

青木美智男『小林一茶 時代を詠んだ俳諧師』岩波新書、2013年 おわりにの附記を読むと、青木美智男氏が急逝されたあと、教え子であった瀬戸口龍一氏がおわりにを加筆したと書いてあった。読んだ時には違和感を感じなかったので驚いた。もっと驚いたのは...
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『中国の歴史9 海と帝国 明清時代』

上田信『中国の歴史9 海と帝国 明清時代』講談社学術文庫、2021年、kindle版 本書のスタンスを上田信氏が「はじめに 大海に囲まれた二つ帝国」に書いていた。海の女神である媽祖(まそ)についての話のあとになる。 「現在の歴史学には、大局...
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『水滸伝』(1972)

宮崎市定『水滸伝 虚構のなかの史実』中公新書、1972年、1993年14版 『水滸伝』は読んだことがない。人気があったのは1世代前までのことなのだろうか。北方謙三氏が書いているのであるから、今でも人気があるのだろう。新歌舞伎座で『新・水滸伝...
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『論より証拠』(1985)その4

谷沢永一『論より証拠』潮出版社、1985年第2刷 生涯読書計画を実践する五つの鍵 1.最初に無駄な設備投資をせよ 2.ひいきの著者を一人もて 3.読書は内容でなく味わい 4.解説書・入門書に気兼ねするな 5.できる限り嫉妬心を抑えよ 1.最...
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『論より証拠』(1985)その3

谷沢永一『論より証拠』潮出版社、1985年第2刷 以前読んだ時から3年半経って、振り返ることにする。 虚学のための五箇条 第一条 歴史物語に着目する。 第二条 人間性を知ること。 第三条 推理小説を読むこと。 第四条 日本人の感受性を知るこ...
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『南北朝』(2017)

林屋辰三郎『南北朝』朝日新書、2017年 書誌情報 著者のあとがきによると、1957年「創元歴史選書」、1967年「創元新書」、1987年「日本史論聚」第四巻(岩波書店)、1991年の朝日文庫」で刊行されてきた。新書版になったのは帯にある呉...