『唯識・華厳・空海・西田 東洋哲学の精華を読み解く』(2021)

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竹村牧男『唯識・華厳・空海、西田 東洋哲学の精華を読み解く』青土社、2021

安藤礼二氏の『空海』第三章「華厳」(『群像』202110月号)では唯識と華厳が論じられていた。安藤礼二氏が参考文献に竹村牧男氏の『『成唯識論』を読む』(春秋社、2009年)を上げておられたが、この本は入手していなかった。代わりに去年出た本は買ってあったので読むことにする。

本書を竹村牧男氏は教養書と言っている。

「この本は、確かに平易な啓蒙書とは言い難いであろう。かといって、克明な学術書というわけででもない。言ってみれば、哲学の営為に関する東洋の伝統に照明をあててみた教養書ということになろうか」(352ページ)。

まあ、索引もなければ、注もないので読み物であろう。唯識や華厳をこの分量で論じることは困難である。だからこそ、竹村牧男氏のエッセンスがあると当たりを付けたのである。

『華厳経入法界品』(岩波文庫、2021年)は上巻で挫折しているので、いつか巻き直したい。

 

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