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『王陽明研究』(1920)

安岡正篤『王陽明研究』明徳出版社、1920年、2007年新版第11版安岡正篤(やすおか まさひろ 1898-1983)が大正11年に書いた王陽明に関する本である。新序(昭和35年)では、「今度この若き日の著作を読むと、何といっても練れていな...
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『お聖どん・アドベンチャー』(1977)は当時を知ってるとすごく楽しい。

田辺聖子『お聖どん・アドベンチャー』徳間書店、1977年第3刷田辺聖子さんが2019年6月6日に亡くなられた。思い出したように、『お聖どん・アドベンチャー』が読みたくなった。これは、実名SF小説で、田辺聖子さんの仲よしの方が出てくる。だいぶ...
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『考古学講義』(2019)

北條芳隆編『考古学講義』ちくま新書、2019年ちくま新書の歴史講義シリーズのページを見ていたら、考古学講義があったので、手にした。考古学は捏造事件の影響もあって、関心が薄れていた。このちくま新書歴史講義シリーズは他に古代史講義、中世史講義、...
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『書淫行状記』(1935)のお話

齋藤昌三『書淫行状記』書物展望社、昭和10年齋藤昌三が装幀した本を読む。このシリーズも三冊目となると種ならぬ本が尽きるのである。書痴齋藤昌三の本は戦前に出たので戦災で失われたものも多いであろう。齋藤昌三の本はもう持っていないが、齋藤昌三が装...
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詩を読む時間

萩原朔太郎の詩も、好きだという西脇順三郎の詩の方が私のリズムと合って、萩原朔太郎の言葉遣いはどちらかというと好きになれない。三好達治選『萩原朔太郎詩集』(岩波文庫、1952年)ではなく、『月に吠える』を日本図書センターの愛蔵版で読みなおす。...
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『全社戦略がわかる』(2019)

菅野寛『全社戦略がわかる』日経文庫、2019年菅野寛氏はボストンコンサルティンググループ出身なので、全社戦略の実践面に詳しいわけだ。第1章 全社戦略では何を考えるのか第2章 事業ポートフォリオ・マネジメント(事業間の資源再配分)第3章 (事...
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『漢字』(1970)その2

白川静『漢字 ー生い立ちとその背景』岩波新書、1970年、2008年第31刷風に関するイメージは色々ある。宮崎駿の『風に谷ナウシカ』でメーヴェで飛ぶナウシカが感じる風、パラグライダーで下降する時のキャノピーを張る向かい風、国木田独歩の『武蔵...
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『漢字』(1970)を読み返す

白川静『漢字 ー生い立ちとその背景』岩波新書、1970年、2008年第31刷白川静の『漢字』(1970年)を読み返す。鴟夷と鴟夷子皮呉越春秋でお馴染みの、伍子胥(ごししょ)は「讒言のために殺されて鴟夷の皮袋に包まれ、江波の間に投げ棄てられた...
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『西行百首』(2011年)

塚本邦雄『西行百首』講談社文芸文庫、2011年書誌情報島内景二氏の解説を読むと、平成5年1月から25回にわたって雑誌『歌壇』に連載されたが単行本とはならなかったという。正字正仮名であり、難読漢字には、最小限でルビを加え、引用のケアレス・ミス...
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『東西/南北考』(2000)読み直し

赤坂憲雄『東西/南北考』岩波新書、2000年、2010年第7刷「この弧状なす列島の民族史をめぐって、いま、再審のときが訪れようとしている」で始まる本書は、「ひとつの日本」から「いくつもの日本」への転換であり、「たとえ粗削りなものではあれ、「...
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『骨董亦楽』(1988)

奈良本辰也『骨董亦楽』芸艸堂、1988年歴史家の奈良本辰也氏なら何か面白いものをお持ちではないか。自慢の骨董を本にしたと思って買ってみた。何しろ芸艸堂で箱入である。五目堂・北野二三男氏との骨董清談を読んで、古美術商と骨董屋の違いがあることを...
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『海辺の墓地から』(1974)

辻邦生『海辺の墓地から 辻邦生第一エッセー集 1961〜1970』新潮社、1974年「海辺の墓地から」というエッセーは何度も読んだ気がする。こうやって、朝、本を読む幸せに浸っていると、この本を読んでいた頃が蘇る。トーストにスクランブルエッグ...
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『菓匠歳時記』(2005)

石原義正『菓匠歳時記』京都新聞出版センター、2005年本書は箱付の本で、ハードカバーである。ソフトカバーのものも本屋で見かけた記憶がある。俵屋吉富の京菓子資料館で購入した。季節の京菓子をカラーで紹介したものと、京菓子に関する随筆「京菓子つれ...
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『特選いいビル 国立 京都国際会館』(2019)

BMC『特選いいビル 国立 京都国際会館』大福書林、2019年「甘夏さんが来てる? 」「いますよ」ランチの注文をすると、わたしは二階へ上がって甘夏書店へ行く。今回も、私のために用意していたような本書を推奨してくれた。よって、購入に至ると、ち...
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『歴史の道を歩く』(1996)

今谷明『歴史の道を歩く』岩波新書、1996年ここでは、近江に関係するところを二つメモする。朝鮮人街道を歩く 近江・浜街道日朝通交史の観点からの話であった。朝鮮通信使は船で大坂まで来る。淀川を使って淀から京都、大津を経て、野洲から中山道を外れ...