読書時間 『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(2019) 大木毅『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』岩波新書、2019年ドイツ30年戦争で宗教を理由とした戦争の不毛さを経験したヨーロッパ人が、近代国家として国民を巻き込んだ戦争を行い、帝国主義的収奪戦争を戦っていた。ところが、ヒトラーによるイデオロギーによる... 2019.08.14 読書時間
読書時間 『英文解体新書』(2019) 北村一真『英文解体新書 ー構造と論理を読み解く英文解釈』研究社、2019年本を読むとはどういうことか。母語で読むのと英語など他の言語を読む場合にどのような違いがあるのだろうか。英語を読む場合に、慣れてしまったwordsを別にすれば母語で処理... 2019.08.13 読書時間
読書時間 日本的な文明批評の到達点 日本的な文明批評の到達点島内裕子氏が吉田健一『東京の昔』(ちくま学芸文庫、2011年)に表題の解説を書いていました。吉田健一の小説にはいつものように文学談義や文明論が出て来ますが、「閑居記」であるという本質を突いた指摘がされていました。ここ... 2019.08.12 読書時間
読書時間 充たされた永遠の夕暮 充たされた永遠の夕暮高橋英夫の本は持っていないが、吉田健一著『絵空ごと・百鬼の会』(講談社文芸文庫、1991年)に表題の解説を書いていた。「吉田健一の時間感覚でことに目立っているのは、華やかに明るい夕暮が無限に続いているような個所である。そ... 2019.08.11 読書時間
読書時間 『戦国京都の大路小路』(2017) 河内将芳『シリーズ・実像に迫る 012 戦国京都の大路小路』戎光祥出版、2017年108頁の薄い本に目次、参考文献や年表の頁を除いてフルカラーの図版や写真が豊富です。このシリーズの『征夷大将軍・護良親王』(亀田俊和、2017年)を読んだとき... 2019.08.08 読書時間
読書時間 『昭和とは何であったのか』(2008) 子安宣邦『昭和とは何であったか』藤原書店、2008年子安宣邦氏の読書論である。書評は本が刊行された時分になされるものであるが、古書となった遥か昔の本でも出会った瞬間に邂逅は訪れる。日本近代を批判的に検討する著者が、研究のための資料を求めて古... 2019.08.07 読書時間
読書時間 『現代支那論』(1939) 尾崎秀実『現代支那論』岩波新書、1939年、2018年第5刷だいぶ印字がかすれている。刷数は重ねていないが、年月が経ったせいなのだろうか。戦前に書かれた本なので、漢字仮名とも旧漢字旧仮名遣である。少し経てば目が慣れてくる。ジャーナリストらし... 2019.08.06 読書時間
読書時間 『祇園祭と戦国京都』(2007)その2 河内将芳『祇園祭と戦国京都』角川叢書、2007年現在の祇園祭をアップデートしたあとで、戦国時代の祇園祭の話に戻る。本書は戦国時代の祇園祭のイメージが「権力に抵抗する民衆の祭礼」と受け取られていることについて疑問を投げかけた書である。このイメ... 2019.08.05 読書時間
読書時間 『祇園祭と戦国京都』(2007) 河内将芳『祇園祭と戦国京都』角川叢書、2007年思えば河内将芳氏の本は京都に行った時に買ってきた。ふたば書房京都駅八条口店の展示が見やすかったせいでもあった。祇園祭というと、朧谷寿先生のお話を町家で聴くのが楽しみだったが、仕事が変わってから... 2019.08.03 読書時間
読書時間 『京の路地を歩く』(2009) 高沢英子『京の路地を歩く』未知谷、2009年著者の高沢英子氏の出身は伊賀上野です。伊賀でも路地を「ろおじ」と発音するのは関西弁というより京ことばのようです。伊賀は京ことばに近いとのことでした。京都人ではないので、京都の行事に関心を持って見聞... 2019.08.02 読書時間
読書時間 『哲学の旅から』(1979) 上山春平『哲学の旅から』朝日選書、1979年上山春平が自身の哲学の旅を振り返っている。「山城と国家論」は未完に終わったが、「徳川幕府の成立に先行する四世紀間の山城の歴史を、律令国家の確立に先行する数世紀間の古墳の歴史に対応させてみたい思いに... 2019.07.27 読書時間
読書時間 谷川健一『白鳥伝説』(1985) 谷川健一『白鳥伝説』集英社、1985年谷川健一の4部作といわれる本の1つ。どの順に読むのがいいかは普通は発行順だと思う。しかし、読み手の事情もある。『青銅の神の足跡』はすでに読んでいる。内容の細部は忘れたが、西日本の話だった思う。4部作の内... 2019.07.25 読書時間
読書時間 『「近代の超克」とは何か』(2008) 子安宣邦『「近代の超克」とは何か』青土社、2008年第3刷「近代の超克」は文學界の座談会「近代の超克」(1942年9月10月号)だけでなく、中央公論の座談会「世界史的立場と日本」(1941年1月号、4月号、18年新年号)を含めた広い概念と竹... 2019.07.18 読書時間
読書時間 『ボビー・フィッシャーのチェス入門』(1974)再読 ボビー・フィッシャー、東公平訳『ボビー・フィッシャーのチェス入門』河出書房新社、1974年、1995年第25刷本の片付けをしていて出てきた懐かしい本。ページの裏に答えがある構成になっていて、最後まで読むと、本を逆さまにして続きが始まるという... 2019.07.17 読書時間
読書時間 『近代の超克』(1979)版を読み返す 河上徹太郎、竹内好『近代の超克』冨山房百科文庫、1979年、2010年第11刷松本健一の解題によれば、第Ⅰ部の知的協力会議 座談会「近代の超克」(1942年)から第Ⅱ部は竹内好の論文「近代の超克」(1959年)は「思想としての「近代の超克」... 2019.07.15 読書時間