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『文明が衰亡するとき』(1981)

高坂正堯『文明が衰亡するとき』(新潮選書、1981年) 高坂正堯(まさたか)は衰亡論について想いを寄せる理由を書いている。 衰亡論はわれわれに運命を考えさせる。人間はだれでも未来への不安と期待の二つを持っている。それはわれわれが有限の存在だ...
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『Tigran Petrosian his life and games』(1974)

Vik. L. Vasiliev『Tigran Petrosian his life and games』1969年ロシア語版の英訳、R.H.M. Batsford 、1974年 Tigran Petrosian(world champio...
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『細川忠利 ポスト戦国時代の国づくり』(2018)

稲葉継陽『細川忠利 ポスト戦国時代の国づくり』吉川弘文館、2018年 日本近世社会における統治のあり方を史料に基づき丁寧に論じた書である。織田信長のもとで初陣した細川忠興の嫡男の細川忠利がポスト戦国時代に小倉藩から熊本藩で実践した統治の枠組...
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『人と企業はどこで間違えるのか』(2014)

ジョン・ブルックス、須賀綾子訳『人と企業はどこで間違えるのか 成功と失敗の本質を探る10の物語』ダイヤモンド社、2014年 「本書は1959年から69年にかけて執筆されたエッセイのアンソロジーである。2014年の夏になってビル・ゲイツが「最...
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『ピーター・ティール』(2018)

トーマス・ラッポルト、赤坂桃子訳『ピーター・ティール 世界を手にした「反逆の起業家」の野望』飛鳥新社、2018年第4刷 イーベイ、パランティアを起業したPeter Thielをドイツ生まれの起業家、投資家、ジャーナリストのThomas Ra...
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『考える技術・書く技術』(1973)その3

板坂元『考える技術・書く技術』講談社現代新書、1973年、1992年第47刷 6.仕上げ 本における漢字の比率に言及したなかで、当用漢字を評価している箇所が懐かしい。 「60年代後半の日本文学に難解な文章があらわれたこともたしかだが、その一...
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『考える技術・書く技術』(1973)その2

板坂元『考える技術・書く技術』講談社現代新書、1973年、1992年第47刷 3.実践し易さ 著者が国文学の先生であることをすっかり忘れていた。記憶は嘘をつく。しかし、もっと驚いたのは著者が夥しい一般書を書いたにも関わらず、この後の本を私は...
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『考える技術・書く技術』(1973)

何度も買ってしまう本がある。板坂元『考える技術・書く技術』(講談社現代新書、1973年)だ。2014年10月購入図書に最近の記録がある。そして、2018年07月購入古書に載る予定だ。それ以前は記録していない。 1.何度も買ってしまう理由 著...
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『浅酌歌仙』(1988)

石川淳、丸谷才一、杉本秀太郎、大岡信『浅酌歌仙』集英社、1988年第2刷 「北京独吟」の入っている石川淳選集を読んでいて、座談会の記述から思い出してポチした。そうなのだ歌仙を読みたくなる時がある。それも丸谷才一とか大岡信とこなければダメだ。...
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荻生椿

『日本思想史大系第36 荻生徂徠』(1973年)の月報31に石川淳が「荻生椿」を書いていた。石川淳が月報に書いていたことは覚えていたが、本体と関係なさそうなので読み飛ばしていた。 「江戸青山に種樹を業とする繁亭金太といふものあり、「草木奇品...