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『永遠なる序章』(1948)を読む

椎名麟三『永遠なる序章』河出書房、1948年Le Petit Parisien のオーナーさんから借りた本である。書き下ろし長編小説、昭和23年6月25日発行と奥付けにある。戦後の物資が不足した時代の本の紙質は悪い。にもかかわらず表紙はハー...
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『張良』(2024)を読む愉しみ

宮城谷昌光『張良』中公論社、2024年久しく宮城谷昌光氏の単行本を読んでいなかった。昔は1年に1冊くらいのペースで読んでいたから、待つことには慣れている。『張良』は他でも読んできたし、『劉邦』(2015年)3巻でも描かれていた。一冊で納める...
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『法律家シェイクスピア』(1989)

小室金之助『法律家シェイクスピア』新潮選書、1989年著者の小室金之助(1928-2015)は法学者で弁護士だったので、法律の専門家である。シェイクスピアの作品に法律問題や法律用語が出てくることで、シェイクスピアは何者感があるが、「シェイク...
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『世界の名著続5 トマス・アクィナス 神学大全』(1975)

山田晶訳『世界の名著続5 トマス・アクィナス 神学大全』中央公論社、1975年上山春平(1921-2012)と山田晶(1922-2008)との対談を月報で読んだことは前に書いた。「聖トマス・アクィナスと『神学大全』」という解説も面白かった。...
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『竹林の七賢』(2024)を読んで絵画を見たくなる

吉川忠夫『竹林の七賢』講談社学術文庫、2024年「竹林の七賢」は3世紀中国の魏晋の時代の人であるという。山濤(さんとう)、阮籍(げんせき)、嵆康(けいこう)、向秀(しょうしゆう)、阮咸(げんかん)、劉怜(りゆうれい)、王戎(おうじゅう)。4...
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『マルレーン・ハウスホーファー短編集 人殺しは夕方やってきた』(2024)

マルレーン・ハウスホーファー、松永美穂訳『マルレーン・ハウスホーファー短編集 人殺しは夕方やってきた』書肆侃侃房、2024年宮島亜紀さんが装丁・挿画を担当しているのは、文芸誌の『食べるのが遅い』に掲載した短編に挿画を描いたことによる。マルレ...
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『中世政治思想講義ーーヨーロッパ文化の原型』(2024)

鷲見誠一『中世政治思想講義ーーヨーロッパ文化の原型』ちくま学芸文庫、2024年序章ヨーロッパ文化の四つの基本的構成要素第一番目 ギリシアの哲学第二番目 古代ローマの法律・政治の理念と制度第三番目 キリスト教の信仰第四番目 ゲルマン人の民族的...
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On Writing(2020)

Stephen King. On Writing, Scribner,2020立ち読みしたForewordに載っていたエピソードがこの本の執筆事情であった。One night while we were eating Chinese bef...
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『歴史学はこう考える』(2024)その2

松沢裕作『歴史学はこう考える』ちくま新書、2024年第2章は自身の研究なので、細かいニアンスが伝わってきた。これからは他者の論文を読み取る話になる。第3章では中央政府の政治家たちの行動に注目するタイプの研究(政治史の一つ)として高橋秀直「征...
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『歴史学はこう考える』(2024)

松沢裕作『歴史学はこう考える』ちくま新書、2024年歴史家は何をしているのか。歴史家といわれる人達が、「歴史家が実際にやっていることは、歴史家以外の人びとにはそれほど知られていないのではないかと思っています。さらに正直に言うと、実は歴史家た...