佐藤年『俵屋相伝 受け継がれしもの』世界文化社、2012年
「家庭画報」2008年10月号、2010年4月号〜2011年3月号、2012年2月号の掲載記事に基づき、加筆、再構成したものである。11代目当主の佐藤年氏が作った大判の本である。
「宿にはもの作りのように一子相伝の技はない。伝えるべきは志向する志であり、相伝とはその志の渡し方であり、受け取り方だったのだ」(P3)。
俵屋後嗣の佐藤守弘氏が俵屋の歴史を書いている他は、佐藤年氏がエッセイを書いている。写真は、『京都 美の気配』と比べると明るく感じる。
麸屋町通の旅館に泊まり、京都を歩くのは無上の喜びだと思う。柊屋や炭屋の記憶が薄れているのは、このような写真集を持っていないせいかもしれない。
本箱から出し入れするたびにカバーが破れてくるのは少し残念だけど。この写真が無言で語るものがある。
#京都
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