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『雛を包む』(2006)その2

有吉玉青『雛を包む』平凡社、2006年 最後に「初釜」というエッセイがある。初釜で毎年同じお軸だと言ったり、同じ茶道具だと愛でたりしてたわいもなく喜ぶ人々が活写される。しかし、そのメンバーの中からが一人欠けた初釜では、年々再々が喜びであるこ...
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『論理トレーニング 101題』(2001)をしてみる

野矢茂樹『論理トレーニング 101題』産業図書株式会社、2001年、2014年第41刷 書誌情報 『論理トレーニング』(1997年)の続編である。教科書に対して問題集というわけである。教科書と違い独習にも配慮して解答が付いている。 メモをし...
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『なぜ歴史を学ぶのか』(2019)

リン・ハント、長谷川貴彦訳『なぜ歴史を学ぶのか』岩波書店、2019年 日経新聞の書評(2019時11月30日)を見て、このテーマの今日的意義を確認するために購入した。E. H. カー、清水幾太郎訳『歴史とは何か』(1962年、2018年第8...
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『上海』(1942)

殿木圭一『上海』岩波新書、1942年、2019年第3刷 2019/11/27 東京堂書店 本書の原稿が書店へ渡されたのが1941年12月6日と後書きに書いてあった。米英に宣戦布告する2日前である。「中国の半封建的半植民地的地位からの脱却は、...
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『雛を包む』(2006)で書かれた京都

有吉玉青『雛を包む』平凡社、2006年 有吉玉青(たまお)氏のエッセイは母佐和子のことを綴ったものという印象があったが、これは茶席の話が多かった。私はお茶はやらないし、絵画や道具にも目が悪くなってから興味を持てなくなった。 それでもページを...
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『ヨーロッパ戦後史 上』(2008)その2

トニー・ジャット、森本醇訳『ヨーロッパ戦後史 上』みすず書房、2008年 書誌情報 POSTWAR A Hgstory of Europe Since 1945 by Tony Judt William Heinemann 2005 前に読...
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『古代朝鮮』(2004)

井上秀雄『古代朝鮮』講談社学術文庫、2004年、2012年第14刷 書誌情報 『古代朝鮮』NHKブックス172として1972年に刊行された。文庫化に当たり解説の鄭早苗大谷大学文学部教授(当時)が校訂した。著者ともに故人。 「歴史の研究目的は...
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『「わかる」とはどういうことか』(2002)

山鳥重『「わかる」とはどういうことか』ちくま新書、2002年 山鳥重(あつし)氏がエントロピーを使って説明するところから話は面白くなりました。山鳥重氏は脳の高次機能障害の臨床医なので熱力学の専門家ではありませんが、説明は腑に落ちました。人間...
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『きけ わだつみのこえ 日本戰歿學生の手記』(1949)

日本戰歿學生手記編集委員會編『きけ わだつみのこえ 日本戰歿學生の手記』東大協同組合出版部、1949年 無言館という戦歿画学生慰霊美術館が上田市にある。二度ほど訪れたことがある。画学生の絵だけでなく、手記や葉書も残されている。 日本戦歿学生...
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『本当のような話』(1977)

吉田健一『本当のような話』集英社文庫、1977年第3刷 吉田健一の『本当のような話』(集英社、1973年)は寝室の本箱に『書架記』(中央公論社、1973年)と一緒に挿してあって、時々開くようなことをしている。今回は、実家の古い文庫用本箱に挿...