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『ローマの賢者セネカの知恵』(2003)

谷沢永一『ローマの賢者セネカの知恵』講談社、2003年セネカを読もうと、書棚を探したけれど見つからない。処分したかも知れないが、自分が選んでないので記憶があやふやだ。また、思い出したらそのうち買うことにして、谷沢先生の「人生の使い方」の教訓...
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『増補版 古典和歌解読』(2012)

小松英雄『増補版 古典和歌解読 和歌表現はどのように進化したか』笠間書院、2000年、2012年増補版第1刷書誌情報小松英雄氏が駒沢女子大学を2000年春に退職する際に最終講義に代えて書いた紀要論文を抜本的に書き改めたもの。増補にあたり「補...
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『戦国の忍び』(2020)

平山優『戦国の忍び』角川新書、2020年平山優氏の本は厚いので有名です。今回も期待に違わず自立しました。352頁ありました。歴史学者は我々のイメージする「忍者(にんじゃ)」はいないという評価でした(P336)。そもそも「忍び者(しのびのもの...
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「22時の少年 羽生と藤井が交錯した夜」

Number September 2020は藤野聡太と将棋の天才という将棋特集だった。スポーツ誌に将棋が取り上げられることに違和感を持つ人もいる。しかし、Chess はMind sportである。将棋も同様な位置付けだ。先崎学氏が「22時の...
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『超火山「槍・穂高」』(2003)でジオ・ジャパンを読む

原山智、山本明『超火山「槍・穂高」地質探偵ハラヤマ北アルプス誕生の謎を解く』山と渓谷社、2003年一般書である。信州大学教授(現特任教授)の原山智(さとる)氏とライターの山本明氏が、地質探偵とその助手となって、北アルプス誕生の謎を解くという...
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『祇園白川 小堀商店 いのちのレシピ』(2020)

柏井壽『祇園白川 小堀商店 いのちのレシピ』新潮文庫、2020年それにしても、出たばかりで、この本が続編に当たるとは気がつかなかった。本人は8月に出た本を買ったとばかり思ったいた。解説を書いている澤木政輝氏(毎日新聞記者・京都芸術大学非常勤...
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『民衆暴力』(2020)

藤野裕子『民衆暴力ーー一揆・暴動・虐殺の日本近代』中公新書、2020年子安宣邦先生の『「大正」を読み直す』(藤原書店、2016年)の講義を聴いていたとき、「大正」に「大衆社会」の成立を見る視点がありました。『「大正」を読み直す』(2016)...
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『なぜ世界は存在しないのか』(2018)

マルクス・ガブリエル、清水一浩訳『なぜ世界は存在しないのか』講談社選書メチエ、2018年、2019年第13刷清水一浩氏の解説を丁寧に読むことで、「新しい実在論」の位置付けを理解しないと、始まらない。以下は抜書である。それにしても清水一浩氏の...
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『真実の原敬 維新を超えた宰相』(2020)その2

伊藤之雄『真実の原敬 維新を超えた宰相』講談社現代新書、2020年原敬(たかし)は旧南部藩の家老級の家に生まれた。従って、士族に分類されるのであるが、若い時に分家して平民となった。だから、日本最初の平民宰相というわけだ。内実は士族であったこ...
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『真実の原敬 維新を超えた宰相』(2020)

伊藤之雄『真実の原敬 維新を超えた宰相』講談社現代新書、2020年「あとがき」で、伊藤之雄氏が先輩方の仕事に違和感を感じていたという話が書いてあった。ああ、伊藤之雄氏らしいなと感じた。違和感を解き明かすのが伊藤之雄氏の仕事だ。人物の評価は難...
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『アフターデジタル2 UXと自由』(2020)

藤井保文『アフターデジタル2 UXと自由』日経BP社、2020年第2刷YouTubeで対談を見て面白かったので買ってみました。テクノロジー先進国の中国に住んでいるだけに話題が豊富です。世の中、DXが盛んですが、Digital transfo...
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『中国古典選1 易 上』(1978)

本田済『中国古典選1 易 上』朝日文庫、1978年私が大学の頃の発刊日の本が出てきた。その頃の興味が仏教、儒教、道教にあったことになる。朴筮の倫理的な問題何で朴筮(ぼくぜい)が四書五経のひとつである易経で扱われるのか分からない。その上で、朴...
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『室町時代の祇園祭』(2020)その2

河内将芳『室町時代の祇園祭』法藏館、2020年本書には索引がついてません。室町時代の言葉は振り仮名がないと読めないので、自分で索引を作りながら読んでいます。今回は私がどうしているかを載せてみました。歴史書で索引のないのはあかんです。一般書だ...
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『ミッシェル・フーコー ーー近代を裏から読む』(2011)

重田園江『ミッシェル・フーコー ーー近代を裏から読む』ちくま新書、2011年重田薗江(おもた そのえ)氏の本は『社会契約論:ホッブス、ヒューム、ルソー、ロールズ』(ちくま新書、2013年)を読んで、ミッシェル・フーコーが専門であることが分か...
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『増補 湖の国の中世史』(2008)その2

高橋昌明『増補 湖の国の中世史』中公文庫、2008年三、現当二世の利益を求めて西国三十三所巡礼の成立は「三井寺の高僧覚忠の名と結びついた三十三所観音巡礼」(P41)に始まるとされる。「覚忠の三十三所は、伝統的な観音霊場と新たに出現した霊場を...