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『西洋書物史への扉』(2023)

髙宮利行『西洋書物史への扉』岩波新書、2023年 書誌情報 西洋書物史を概観する書物である。 口絵の4頁はカラー写真で、目次図版に印刷所のプリンターズ・マークがある。参考文献はあるが、索引がないのが残念といえる。 概説書を期待したが、また雑...
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『秀吉没後の豊臣と徳川』(2023)その2

河内将芳『秀吉没後の豊臣と徳川 京都・東山大仏の変遷からたどる』淡交社、2023年 第2章 豊国臨時祭と大仏 豊国極楽門とは何か 秀吉が亡くなり、残された政権は大仏鎮守の豊国社を普請し、それがやがて豊国乃大明神という神号を得る。この豊国社に...
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『秀吉没後の豊臣と徳川』(2023)

河内将芳『秀吉没後の豊臣と徳川 京都・東山大仏の変遷からたどる』淡交社、2023年 豊臣(羽柴)秀吉の時代は朝鮮出兵があり、専制権力者が支配した時代であり、あまり関心を持てないのであるが、河内将芳氏が東山大仏を通して政権を見る視点は面白かっ...
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『稽古の思想』(2019)

西平直『稽古の思想』春秋社、2019年 単語帳で言葉のシンボルがつかめないと、類語辞典で用例を見て、自分のスキーマを更新することをしているが、厄介な言葉もある。 「稽古」は「英語で語る場合は、training,practice,exerci...
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『真夜中の檻』(2000)

平井呈一『真夜中の檻』創元推理文庫、2000年 Le Petit Parisienのオーナーさんが、読むようにと貸してくれた本である。 平井呈一といっても、たいがいの人は知らないと思う。英文学の翻訳者であり、近代海外怪奇小説の紹介者であった...
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『中国注疏講義 経書の巻』(2022)

古勝隆一『中国注疏講義 経書の巻』法藏館、2022年第2刷 中国古典を読むためのガイドブックを読んで、到達すべき点が見えたが、そのルートは、現代中国語の習得から始まる長いルートであった。白文への壁は厚いのである。昔の日本人はどうやって習得し...
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『風雅と官能の室町歌謡 五感で読む閑吟集』(2013)

植木朝子『風雅と官能の室町歌謡 五感で読む閑吟集』角川選書、2013年 同志社女子大学で開催された今様の会で植木朝子(ともこ)氏のことを知った。朧谷寿先生の町家講座での案内だったと思う。その後、植木朝子氏は祇園甲部の都をどりの構成、作詞をさ...
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『閑吟集』(2023)

真鍋昌弘校注『閑吟集』岩波文庫、2023年 書誌情報 校注本である。志田延義栂の木資料館蔵阿波国文庫旧蔵本(略称、阿本)を底本としている。 本文は現行字体、振り仮名は現行仮名遣いであり、各首に現代語訳、注釈を付している。巻末に補注があり、解...
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『最澄と徳一』(2021)その3

師茂樹『最澄と徳一 仏教史上最大の対決』岩波新書、2021年 これまで、私が気になったことだけを書いてきたので、本書の流れを振り返ってみようと思う。 第1章では徳一(とくいつ)とは誰かが問われた。徳一は「唯識思想を学び、法相宗に属していたで...
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『最澄と徳一』(2021)その2

師茂樹『最澄と徳一 仏教史上最大の対決』岩波新書、2021年 最澄と徳一が釈迦の教えをめぐり、互いのよって立つ経論の教えが方便であるとした論争はどういう決着を迎えたのか。 「地獄に堕ちるリスクがあったとしても、言葉を用いた問答によって異なる...