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『閑吟集』(2023)

真鍋昌弘校注『閑吟集』岩波文庫、2023年 書誌情報 校注本である。志田延義栂の木資料館蔵阿波国文庫旧蔵本(略称、阿本)を底本としている。 本文は現行字体、振り仮名は現行仮名遣いであり、各首に現代語訳、注釈を付している。巻末に補注があり、解...
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『最澄と徳一』(2021)その3

師茂樹『最澄と徳一 仏教史上最大の対決』岩波新書、2021年 これまで、私が気になったことだけを書いてきたので、本書の流れを振り返ってみようと思う。 第1章では徳一(とくいつ)とは誰かが問われた。徳一は「唯識思想を学び、法相宗に属していたで...
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『最澄と徳一』(2021)その2

師茂樹『最澄と徳一 仏教史上最大の対決』岩波新書、2021年 最澄と徳一が釈迦の教えをめぐり、互いのよって立つ経論の教えが方便であるとした論争はどういう決着を迎えたのか。 「地獄に堕ちるリスクがあったとしても、言葉を用いた問答によって異なる...
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『最澄と徳一』(2021)

師茂樹『最澄と徳一 仏教史上最大の対決』岩波新書、2021年 徳一(とくいつ)は法相宗の僧で最澄と空海を批判している。本書は最澄との論争である「三一権実諍論(さんいちごんじつじょうろん)がテーマである。 去年、本書を手にしてから、病気で入院...
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『調べる技術』(2021)

小林昌樹『調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス』皓星社、2022年、2023年第3刷 図書の分類に関する知識がないと、目的の本のありかも分からずに図書館の中を歩き回ることになる。あたりをつけることが知の世界を扱うのに必要になる...
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『現代思想としてのギリシア哲学』(2005)

古東哲明『現代思想としてのギリシア哲学』ちくま学芸文庫、2005年 正月を歓楽で過ごしたので(語学以外の話)、本書を索引があるにもかかわらず、索引をつくりながら、序章と第1章を読んだ。美しい言葉が哲学書にあるとは知らなかった。古東哲明氏は古...
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『英語リーディングの真実』(1997)

薬袋善郎『英語リーディングの真実』研究社、1997年、2001年4刷 続・英語リーディングの秘密という副題の通り、『英語リーディングの秘密』(以下、「秘密」)の続編にあたります。「秘密」が「英語のしくみ(=構文)」を説明する本に対し、『英語...
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『英語リーディングの秘密』(1996)

薬袋善郎『英語リーディングの秘密』研究社、1996年、2003年11刷 薬袋善郎(みないよしろう)氏の「黄色リー教」(『基本文法から学ぶ英語リーディング教本』(2021))の原点に当たる構文読解の本に当たります。薬袋善郎氏のシリーズの中で「...
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『英語リーディング教本』(2000)

薬袋善郎『基本からわかる 英語リーディング教本』研究社、2000年、2002年3刷 「はじめに」にウィンストン・チャーチルのMy Early Lifeから構文解析のエピソードが採られていたのはすっかり忘れていました。外国語習得の達人のシュリ...
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『コード・ブレーカー 上』(2022)

ウォルター・アイザックソン、西村美佐子、野中香方子訳『コード・ブレーカー 上』文藝春秋、2022年 生命科学の先端を科学者の伝記で描く本である。上下2巻本であるが、読める気がしないので上巻だけを手にした。年末に向かって本を読む時間が減ってい...