読書時間

読書時間

『秀吉の大仏造立』(2008)

河内将芳『シリーズ 権力者と仏教 秀吉の大仏造立』法藏館、2008年河内将芳氏の本を読むのは楽しい。論文集は手に入らないので、一般書を読むことにする。東大寺大仏殿の炎上から話は始まる。永禄10年(1567年)10月10日のことであった。東大...
読書時間

『愚管抄 全現代語訳』(2012)

慈円、大隅和雄訳『愚管抄 全現代語訳』講談社学術文庫、2012年慈円の『愚管抄』は7巻からなる。慈円は巻第三から書き始めたので、読む順も巻第三からとする。巻第一と巻第二は皇帝年代記であり、後から書かれた。『愚管抄』が承久の変(1221年)の...
読書時間

『古代日本の史脈』(1995)

上田正昭『古代日本の史脈』人文書院、1995年一般書、古代日本を内なる史脈だけでなく、東アジアの世界に開けた古代日本の史脈を論じた。上田正昭氏が初期の頃に書いた本と晩年に書いた本と繋がっている。上田正昭『古代の日本と東アジアの新研究』藤原書...
読書時間

『沖縄の聖地 御嶽』(2019)その5

岡谷公二『沖縄の聖地 御嶽 神社の起源を問う』平凡社新書、2019年第5章 済州島神の森の聖地を求める旅は、貝の道を通り済州島へ向かった。済州島の堂(たん)の森のことは、『原始の神社をもとめて』(2009年)で書いてあることが出てきて懐かし...
読書時間

『沖縄の聖地 御嶽』(2019)その4

岡谷公二『沖縄の聖地 御嶽 神社の起源を問う』平凡社新書、2019年第4章 貝のみち朝鮮半島から対馬・壱岐、そして九州の西岸を経て、奄美・沖縄へと至る海路を「貝の道」という。琉球以南の珊瑚礁海域でしか取れないゴウホラやイモガイの貝輪が弥生時...
読書時間

『沖縄の聖地 御嶽』(2019)その3

岡谷公二『沖縄の聖地 御嶽 神社の起源を問う』平凡社新書、2019年第3章 御嶽と神社御嶽の起源についての柳田国男説と折口信夫説の話になる。「御嶽とその信仰が古神道のありようを今に伝えているとは、今から一世紀近くも前、柳田国男がはじめて言い...
読書時間

『沖縄の聖地 御嶽』(2019)その2

岡谷公二『沖縄の聖地 御嶽 神社の起源を問う』平凡社新書、2019年専門委員会が午前中からあったり、月例会が仕事の始まる前にあったりして、通勤電車で読めなかったので、少し開いてしまった。記憶を辿れないので、また読み返す。第2章 御嶽遍歴(P...
読書時間

『京都思想逍遥』(2019)

小倉紀蔵『京都思想逍遥』ちくま新書、2019年著者が京都大学の授業で「悲哀する京都」をテーマとした文献を読みながら、学生を連れて逍遥したという(謝辞 P293)。著者は「京都」を「悲哀するひとびとの記憶の集積したまち」(P022)という。そ...
読書時間

『沖縄の聖地 御嶽』(2019)

岡谷公二『沖縄の聖地 御嶽 神社の起源を問う』平凡社新書、2019年このシリーズも4作目となった。神社を起源を訪ねる旅として読んできたので、御嶽(うたき)の起源を沖縄、済州島、慶州への旅として楽しむことにしよう。第1章 御嶽とは第2章 御嶽...
読書時間

テクスト選びから始める。

小林勝次訳『孟子(上)』岩波文庫、1968年、2003年第46刷古典を読む場合テクストをどう選ぶかは悩ましい。注なしで読めるものではないが、新しければよいというものでもない。谷沢永一が取り上げていた本は今では入手が難しくなってしまった。図書...