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『古代大和朝廷』(1995)

宮崎市定『古代大和朝廷』ちくま学芸文庫、1995年、2010年第3刷タイトルからして、東洋史の専門家がなんで日本の大和朝廷のことを書くのか不思議だった。しかし、序を読めばそれは不明なことだと分かる。「日本の学界では、東洋史と日本史との分業が...
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"The Theory of Moral Sentiments"のIntroductionを読む

Adam Smith "The Theory of Moral Sentiments" PENGUIN BOOKS, 2009 kindle版アダム・スミスの『道徳感情論』の第6版(1790年)に、ノーベル経済学賞のAMARTYA SENの...
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" A JOURNAL OF THE PLAGUE YEAR"を読む

DANIEL DEFOE "A JOURNAL OF THE PLAGUE YEAR" PENGUIN BOOKS, 2003 kindle版Introductionを読んでいて「shut up in your house with wat...
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『シンボルの哲学 理性,祭礼,芸術のシンボル試論』(2020)

S.K.ランガー、塚本明子訳『シンボルの哲学 理性,祭礼,芸術のシンボル試論』岩波文庫、2020年Susanne Knauth Langer "Philosophy in a New Key " Harvard University Pre...
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『思想史家が読む論語』(2010)読み直し

子安宣邦『思想史家が読む論語』岩波書店、2010年第2刷ちょっと参照するために読み出したのだが、面白いので読んでいる。別に読み通すつもりはないので、疲れたらやめる。『論語』は色々と読んできたが、しっくりしない。本書は朱子、伊藤仁斎、荻生徂徠...
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『ローマの賢者セネカの知恵』(2003)その3

谷沢永一『ローマの賢者セネカの知恵』講談社、2003年セネカの警句を挙げる。「人々が争奪を繰り返している間は、また相互に平穏を破り合っている間は、また、代わる代わる不幸にし合っている間は、人生には何の実りもなく、楽しみもなく、心の進歩しても...
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『ローマの賢者セネカの知恵』(2003)その2

谷沢永一『ローマの賢者セネカの知恵』講談社、2003年好奇心が大切なことは分かる。しかし、好奇心に任せて手を広げすぎても仕方がない。自分が飽きない分野は何かを考えることになる。研究には方法が必要だ。小松英雄氏の本を久々に取り出して考えさせら...
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『ローマの賢者セネカの知恵』(2003)

谷沢永一『ローマの賢者セネカの知恵』講談社、2003年セネカを読もうと、書棚を探したけれど見つからない。処分したかも知れないが、自分が選んでないので記憶があやふやだ。また、思い出したらそのうち買うことにして、谷沢先生の「人生の使い方」の教訓...
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『増補版 古典和歌解読』(2012)

小松英雄『増補版 古典和歌解読 和歌表現はどのように進化したか』笠間書院、2000年、2012年増補版第1刷書誌情報小松英雄氏が駒沢女子大学を2000年春に退職する際に最終講義に代えて書いた紀要論文を抜本的に書き改めたもの。増補にあたり「補...
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『戦国の忍び』(2020)

平山優『戦国の忍び』角川新書、2020年平山優氏の本は厚いので有名です。今回も期待に違わず自立しました。352頁ありました。歴史学者は我々のイメージする「忍者(にんじゃ)」はいないという評価でした(P336)。そもそも「忍び者(しのびのもの...
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「22時の少年 羽生と藤井が交錯した夜」

Number September 2020は藤野聡太と将棋の天才という将棋特集だった。スポーツ誌に将棋が取り上げられることに違和感を持つ人もいる。しかし、Chess はMind sportである。将棋も同様な位置付けだ。先崎学氏が「22時の...
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『超火山「槍・穂高」』(2003)でジオ・ジャパンを読む

原山智、山本明『超火山「槍・穂高」地質探偵ハラヤマ北アルプス誕生の謎を解く』山と渓谷社、2003年一般書である。信州大学教授(現特任教授)の原山智(さとる)氏とライターの山本明氏が、地質探偵とその助手となって、北アルプス誕生の謎を解くという...
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『祇園白川 小堀商店 いのちのレシピ』(2020)

柏井壽『祇園白川 小堀商店 いのちのレシピ』新潮文庫、2020年それにしても、出たばかりで、この本が続編に当たるとは気がつかなかった。本人は8月に出た本を買ったとばかり思ったいた。解説を書いている澤木政輝氏(毎日新聞記者・京都芸術大学非常勤...
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『民衆暴力』(2020)

藤野裕子『民衆暴力ーー一揆・暴動・虐殺の日本近代』中公新書、2020年子安宣邦先生の『「大正」を読み直す』(藤原書店、2016年)の講義を聴いていたとき、「大正」に「大衆社会」の成立を見る視点がありました。『「大正」を読み直す』(2016)...
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『なぜ世界は存在しないのか』(2018)

マルクス・ガブリエル、清水一浩訳『なぜ世界は存在しないのか』講談社選書メチエ、2018年、2019年第13刷清水一浩氏の解説を丁寧に読むことで、「新しい実在論」の位置付けを理解しないと、始まらない。以下は抜書である。それにしても清水一浩氏の...