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『三八式歩兵銃 日本陸軍の七十五年』(2021)その2

加登川幸太郎『三八式歩兵銃 日本陸軍の七十五年』ちくま学芸文庫、2021年 日本陸軍の通史であるから、叙述は概略的にならざるを得ない。武器の解説がやや詳しい感じの本である。 第二章 明治の新軍 大村益次郎による明治の新軍の構想は、山縣有朋が...
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『教養としての歴史問題』(2020)その2

前川一郎編著、倉橋耕平、呉座勇一、辻田真佐憲『教養としての歴史問題』東洋経済新報社、2020年8月7日 「第四章「自虐史観」批判と対峙するーー網野善彦の提言を振り返る」(呉座勇一) 「新しい歴史教科書を作る会」の西尾幹二氏が書いた『国民の歴...
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『教養としての歴史問題』(2020)

前川一郎編著、倉橋耕平、呉座勇一、辻田真佐憲『教養としての歴史問題』東洋経済新報社、2020年 『三八式歩兵銃』(2021年)を読み始めて、現代史の読み方の難しさを覚えた。マスメディアを通じて歴史修正主義に曝され続けたため、自分のスタンスを...
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『三八式歩兵銃 日本陸軍の七十五年』(2021)

加登川幸太郎『三八式歩兵銃 日本陸軍の七十五年』ちくま学芸文庫、2021年 購入予定リストにあったので、購入した。 解説は予想通り一ノ瀬俊也氏。 文庫本750ページの大著である。 著者の加登川幸太郎は、陸軍士官学校(四二期)出身で最終階級は...
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『インド哲学10講』(2018)

赤松明彦『インド哲学10講』岩波新書、2018年、2019年第2刷 赤松明彦氏の本を買う順番を間違えたようで、先に『インド哲学10講義』(2018年)でその後で『ヒンドゥー教10講』(2021年)と買うのが正しい買い方だった。 哲学である限...
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『新編「昭和二十年」東京地図』(1992)

西井一夫、平嶋彰彦『新編「昭和二十年」東京地図』ちくま文庫、1992年、2006年第10刷 書誌情報 『昭和二十東京地図』(筑摩書房、1986年) 『続・昭和二十年東京地図』(筑摩書房、1987年)を文庫化に当たり再編した。 単行本について...
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『西田幾多郎哲学論集Ⅲ』(1989)

上田閑照編『西田幾多郎哲学論集Ⅲ 自覚について他四篇』岩波文庫、1989年、2019年第10刷 目次 絶対矛盾的自己同一 歴史的形成作用としての芸術的創作 自覚について デカルト哲学について 場所的論理と宗教的世界観 解説 上田閑照 上田閑...
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「哲学者・西田幾多郎と宗教ーー自力と他力」その2

名和達宣氏は西田幾多郎の「場所的論理と宗教的世界観」から「他力」を論じているところを書き出していた。そこを読み直そう。 以下は、「場所的論理と宗教的世界観」『西田幾多郎哲学論集Ⅲ』(岩波文庫、1989年)を引く。 「神とか仏とかいうものを対...
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「小村雪岱スタイル」とは何か

山下裕二 小村雪岱ーー「商業美術家」の逆襲『小村雪岱スタイル 江戸の粋から東京モダンへ』浅野研究所、2021年 展覧会「小村雪岱スタイル 江戸の粋から東京モダンへ」を監修した山下裕二氏の文を読んでおくことにする。図録を買っても読まないという...
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『快楽としての読書[海外篇]』(2012)

丸谷才一『快楽としての読書[海外篇]』ちくま文庫、2012年 書誌情報 Ⅰ イギリスの書評に学ぶ 3点 「イギリス書評の藝と風格について」他2篇 Ⅱ 書評114選 解説 鹿島茂 「書評のカノン」 本書は、1964年から2001年までに書かれ...