『忘却の整理学』(2009)その2

読書時間

外山滋比古『忘却の整理学』筑摩書房、2009年

最近は何故か2009年前後の本を取り上げることが多い。その頃は年間400冊を超えて本を買っていたから、当然かもしれないが、積読どころか2冊もある本がある。買ったことすら覚えていないのは、新幹線の中だけで本を読んでいたことも原因と思う。普段はプロジェクトに追われてたから、本を読むために京都へ行っていた。片岡義男の読書術を真似ていた。ジュンク堂でグリーンのバックとコーヒー券をもらうだけ本を買うから、消化しきれない。

忘却の話を読んでいると、本の読み方の注意が載っている。

「本を読んで、すこし飽和感が生じたら、つまり、疲れてきたら、休む。すぐ別の本に手を出すようなことをしてはまずい。ぼんやりする。(省略)そこで、頭をリフレッシュしたら、本に戻らず、思考する。いくらか読書の余韻があって、適当に刺激するから、ほかのときとは違った思考があらわれる』(P85)。

以前は並行読書していたから、本から本だったが、記憶力が衰えたのと、すぐに疲れるから、疲れてきたら、思考するのではなく、ブログを書いている。書きながら、あやふやになると本を読み直す。思考している時間は短く、書く時間はそれなりにかかる。時には思考に追いつかず、アイデアが失われてしまうこともある。絶妙な表現と思ったことが思い出せなくて原稿のままブログに載せずに書きかけのままになるのもある。

仕事に関するものは本よりはWebのページが遥かに多い。学会の論文に目を通すことや、委員会の原稿を読んでコメントしたりしていれば、すぐに夜中になる。だから、読書は気晴らしだし、ブログは常に何をどう読むかを考えるために書いている。

それにしても不思議なカバーだ。穴と横線がアンバランスなのだ。装幀は神田昇和氏である。

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