『ひらがなの美学』(2007)

読書時間

石川九楊『ひらがなの美学』新潮社、2007年、2012年第2刷

小松英雄『丁寧に読む古典』(笠間書院、2008年)に『ひらがなの美学』の石川九楊氏との「ひらがな対談」を読めとあったので買い求める。とんぼの本のシリーズは薄い割には内容が濃い。

言葉遊びしている場合ではなかった。「書も結局は日本語運用の一環である」から、書と言葉を分けて考えてはいけない。重鎮の二人の対談は読んでおいて損はない。

活字の歌を見て解釈するのもよいが、字を見て歌を解釈するのはもっと良い。活字にするために漢字にしたり字を補ったりして、すでに注釈者が解釈しているのである。その解釈がダメなことが多いのを小松英雄氏は再三指摘している。百人一首が読めていない。古今集も読めていない。そして土左日記も読めていないと。

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