『室町時代の祇園祭』(2020)

読書時間

河内将芳『室町時代の祇園祭』法藏館、2020年

河内将芳氏の本と私

河内将芳氏の本を読むのは楽しい時間です。結構なペースで本を書いておられるため過去も色々と読んできました。一般書は気晴らしに読めるので続けられるのだと思います。専門書を読むだけの力はありませんから、深みにハマることはないのでしょう。

祇園祭の本を何冊か読んできましたが、そもそもあまり記憶に残りません。御旅所の場所と山鉾の巡行する通の分析が中心で、懸装品の内容は分かりません。日記を読むのが中心で絵解きはないからです。洛中洛外図は戦国期のものからしかありません。絵がないとイメージは定着しません。もっぱら現代の山鉾や神輿しか思い浮かべません。懸装品は江戸時代のものがありますが、新しいものに置き換わってきています。

延期された祭

今年は新型コロナウイルスに恐れをなして山鉾巡行や神輿渡御が行われませんでした。過去にも中止(停止、ちょうじ)や延期(延引、えんいん)がありました。祭が中止になって当時の人々はどうしたのでしょうか? 今年は神輿渡御を行わない八坂神社へ手紙を書いた祇園石段下の寿司職人の話が番組になってました。いづ重の四代目北村典夫さんでした。神事に携る宮本組の番組はノーカットで観たかったですね。

さて、祇園会の歴史を読む時期が遅くなりました。東京堂書店が土日休みしていたりして、本を買う時期が遅くなりました。読み終わっても、来年本が出るわけではないので、ゆっくり、引用文献も手元にあるものは確かめながら読むことにしましょう。

本を読んだ時に、関係するところをメモするという地道なことをしないと、この本は書けないと思いました。先行研究を踏まえるのも容易ではありません。

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