『100分de名著 ミヒャエル・エンデ モモ』(2020)

読書時間

河合俊雄『100分de名著 ミヒャエル・エンデ モモ』NHK出版、2020年

序章を読んでいくと、子安美知子『エンデと語る』(朝日選書、1986年)が出てきたのでポチしてしまいました。児童文学のベストセラー作家とのインタビューを読みたくなりました。

臨床心理学者の河合俊雄氏が『モモ』(岩波書店、1976年)に関心を持つ理由を3つあげています。

一つ ファンタジー作品

二つ こころの深層と現実、こころの古い層と現代のこころのあり方の対立

三つ 「主体が立ち上がる」というテーマ

臨床心理学者ならではの興味です。

以前は夢を巡る話に興味を持って心理学の本を読みましたが、ご無沙汰しているうちに、知識は古びてしまいました。現実には見えませんが、夢の中で天使を見ることができることの意味を考える時、実験では答えの出ないことがいっぱいあることが分かります。

ファンタジーを子供が読むことの意味を発達心理学は教えてくれますが、こころの問題に帰るのでしょう。時間に追われている私達は、灰色の男たち時間の花を奪われてしまっているのですから。

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