丸谷才一、大岡信、井上ひさし、高橋治『とくとく花仙』文藝春秋社、1991年
文學界の以下の花仙をまとめたもの
菊のやどの巻 1989年新年特別号
大魚の巻 1990年新春特別号
加賀暖簾の巻 1990年8月号
ぶり茶飯の巻 1991年5月号
丸谷才一と大岡信の対談で「花仙早わかり」が最初にあり面白い。丸谷才一と安東次男と大岡信の花仙が引用してあって、安東次男が脇の上手い人だったと丸谷才一が言っていた。
海までは枯野ばかりや鳥の道 才一
盥を履いていねを刈る冬 流火
獅子舞の三年ぶりにをどりでて 信
私は大岡信の第三に何か引っかかるものを感じた。これは読んだことがある。『国文学解釈と鑑賞』だったと思うが、手元にないのでいつのものだか分からないが、このおどけた転句は印象に残っている。しかし、脇で安東次男がたらいを出してきておどけているので、大岡信も難しい第三になった。
他の花仙もいづれ探して味わいたい。
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