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『中世社会の基層をさぐる』(2011)

勝俣鎭夫『中世社会の基層をさぐる』山川出版社、2011年桜井英治氏の解説が簡潔なので、これによるとこにしよう。「先生は「サキ」と「アト」に関する古い用例を徹底的に洗い直し、ときに古典文学の通説的語釈の誤りを正しながら、語意の逆転が生じる時期...
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『政治学』(2001)

アリストテレス、牛田徳子訳『政治学 西洋古典叢書』京都大学学術出版会、2001年、2022年第8刷書誌情報京都大学学術出版会『西洋古典叢書』第Ⅱ期第8回配本 月報23には二人の話が載っていた。眞方忠道「自然状態」中務哲郎「古代ギリシアにおけ...
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耳輪を付けた人

入矢孝高訳注『良寛詩集』東洋文庫、2006年『良寛詩集』を偶々読んでいたら、耳輪を付けた人が出てきた。寓作国上山下是僧宅麁茶淡飯供此身終年不遇穿耳客只見空林拾葉人国上山下 是れ僧宅麁茶(そさ)淡飯 此の身に供す終年遇わず 穿耳(せんじ)の客...
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『上に立つ者の心得 『貞観政要』に学ぶ』(2008)

谷沢永一・渡部昇一『上に立つ者の心得 『貞観政要』に学ぶ』致知出版社、2008年谷沢永一と渡部昇一の対談本は、達人の読み方を味わえるところもあるが、ステレオタイプでしょうもないところもある。これは、小室直樹の晩年近い本を読んでも感じたが、デ...
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『京都の山と川ーー「山紫水明」が伝える千年の都』(2022)

鈴木康久、肉戸裕行『京都の山と川ーー「山紫水明」が伝える千年の都』中公新書、2022年ネットを見ればある程度情報が得られる。ただし、整理されていないので、バラツキが大きいため全体を俯瞰するには適していない。本書は、京都が山と川によって形作ら...
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『密教』(1991)

松長有慶『密教』岩波新書、1991年、2022年第33刷発行時より三十年が経過して研究も進んだと考えられる。しかし、密教を体系的に述べるのは難しい。ディテールの不確かさを書く際に研究の深さが問われるからである。「日本において、密教は空海以後...
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『セキュリティ心理学』(2022)

内田勝也『セキュリティ心理学』学術研究出版、2022年書誌情報索引【英語】【あいうえお】、参考資料がある。ISACA東京支部の月例会(2022年8月31日)で情報セキュリティ大学院大学名誉教授の内田勝也氏が「なぜ、セキュリティ心理学か? 〜...
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『万葉集の考古学』(1984)その3

森浩一編『万葉集の考古学』筑摩書房、1984年NHKラジオの古典講読「歌と歴史でたどる『万葉集』」(24)で鉄野昌弘氏が藤原京と平城京を取り上げていた中で、『万葉集』巻19の以下の歌を飛鳥浄御原宮ではなく藤原京の歌であると解説していたのを聴...
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『数学を使わない数学の講義』(2018)

(購入後記)の後記果たして、数学というカテゴリが必要なのか。私が読む本のカテゴリはそれほど増えないという予測のもとに抽象度を上げていた。「思想」に哲学、宗教を含めている。小説や詩は「文学」だし、経済や経営は「経営」、ITは「セキュリティ」と...
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『京の社』(2022)その3

岡田精司『京の社 神と仏の千三百年』ちくま学芸文庫、2022年第七章 吉田神社は節分に行った。夜、タクシーで川端通を行けるところまで行ったことがある。左右の出店のために表参道が狭くなって参詣者でごった返していた。昼に南参道から行ったときは、...