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土居市太郎名誉名人の『必死と詰将棋』(1958)

土居市太郎『必死と詰将棋』大阪屋號書店、1958年 奥付を見ると、定価80円、地方定価85円とあった。将棋ポケット文庫の中身は必死問題70題、詰将棋60題である。200頁の中でのやりくりを想像してもらえると面白い。必死問題は1問で解答合わせ...
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『室町幕府全将軍・管領列伝』(2018)

日本史史料研究会監修 平野明夫編『室町幕府全将軍・管領列伝』海星社新書、2018年 542頁もある新書を立たせて写真を撮ってTwitterに載せたのがタイムラインに流れたのは、執筆者の一人である亀田俊和氏がリツイートしまくっていたせいだった...
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『森有正 感覚のめざすもの』(1980)

辻邦生『森有正 感覚のめざすもの』筑摩書房、1980年 三部構成になっいて、第一部 の「森先生のこと」は思い出を語っていて、第二部の「森有正論」への入口をなしている。第二部のうち『経験と思想』の解題はすでに読み返した。問題はすっかり忘れてい...
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『愛読の方法』(2018)

前田英樹『愛読の方法』ちくま新書、2018年 めくっていったら、デカルト『方法序説』(1637年)、吉川幸次郎『読書の学』(1975年)や「最上至極宇宙第一」の本の話が出てくる。そうなると買わざるを得ない。 前田英樹氏は本とは何であったかと...
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『いっとかなあかん店 京都』(2018)

バッキー井上『いっとかなあかん店 京都』140B、2018年 出ると思っていたけど、意外に早く出た。手にとって、「喜幸」から始まっているのをみて、現在、バッキー井上氏が最高と考えている店が分かろうと言うものだ。ミシュランガイドがいっとかなあ...
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『バテレンの世紀』(2017)

渡辺京二『バテレンの世紀』新潮社、2017年 あとがきで渡辺京二氏が読者の催促でザビエルを日本に上陸させた経緯が書いてあり、「ちょうどスペイン・ポルトガルのモルッカ諸島争奪戦を書こうとしていたところだったが、それを省いて急遽ザビエルを日本に...
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『哲学講義』(2012)

アラン、中村雄二郎訳『哲学講義』白水iクラシックス、2012年 本書は『アラン著作集1 思索と行動のために』(白水社、1981年)を改題し、一部改訂したとある。 底本は Élements et philosophie, Editions G...
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『論より証拠』(1985)その2

谷沢永一『論より証拠』潮出版社、1985年第2刷 谷沢永一が「"虚学"の醍醐味」で福澤諭吉の「実学」に対する対照語として「虚学」を書いていた。 「実学」は福澤諭吉が『學問のすゝめ』(1872年)の初編の有名な「天は人の上に人を造らず人の下に...
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『呉越春秋 湖底の城 第9巻』(2018)

宮城谷昌光『呉越春秋 湖底の城 第9巻』講談社、2018年 完結! 毎年のように読んできた日々が20年を超えた。山から下りてから、宮城谷昌光氏の本にどんなに慰められたことか。それにしても宮城谷昌光氏が描いてきた登場人物は何と魅力的なことだろ...
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『パイドロス』(1967)

プラトン、藤沢令夫訳『パイドロス』岩波文庫、1967年、2016年第63刷 『パイドロス』とはパイドロスという青年とソクラテスとのアテナイの郊外の泉の辺にあるプラタナスの木陰での夏の日の対話である。プラトンはソクラテスに「ディアレクティケー...