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『天地有情の哲学』(2000)は沁みる

伊藤勝彦『天地有情の哲学 大森荘蔵と森有正』ちくま学芸文庫、2000年 部屋の本の片付けで出てきた本であることは2024年05月書籍往来に書いた。大森荘蔵はほとんど読んだことがない。森有正の名前で読むことにしたのである。買った当時は大森荘蔵...
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『資治通鑑』を読み比べる

司馬光(1019-1086)編の歴史書『資治通鑑』の抜粋本を読み比べてみたが、被りは「党錮の獄」だけであり、現代語訳に説明を加えた詳しさと送り仮名では前者がありがたく感じた。竹内照夫はルビを付けて欲しいところを素通りしている感じで、読むには...
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『五木寛之対談集 正統的異端』(1996)

五木寛之『五木寛之対話集 正統的異端』深夜叢書社、1996年 週刊新潮2024年5月16日夏端月増大号の五木寛之氏の連載「生き抜くヒント!」では、ソ連兵に平壌の家を摂取された時に桐の箱に入ったヘソの緒も持って行かれたことが書いてあった。『五...
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『江戸服飾史談』(2024)

大槻如電、吉田豊編注『江戸服飾史談』ちくま学芸文庫、2024年 書誌情報 『江戸服飾史談ーー大槻如電講義録』芙蓉書房出版、2001年を文庫化した。解説を読むと原題は『江戸の風俗衣服のうつりかはり』である。吉田豊氏が編集にあたり、注釈、解説、...
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『キリスト教美術シンボル事典』(2024)

ジェニファー・スピーク、中山理訳『キリスト教美術シンボル事典』ちくま学芸文庫、2024年 (書誌情報) Jennifer Speake, The Dent Dictionary of Symbols in Christian Art, 19...
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『道徳形而上学の基礎づけ』(2024)

カント著、大橋容一郎訳『道徳形而上学の基礎づけ』岩波文庫、2024年 (書誌情報) Immanuel Kant. Grundlegung zur Metaphysik der Sitten, 1785の岩波文庫の新訳である。訳注、訳者解説、...
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『正念場 ー不易と流行の間でー』(1999)

中村雄二郎『正念場 ー不易と流行の間でー』岩波新書、1999年 タイトルが気に入ったので購入しました。 エッセイと書いていたのでカテゴリはエッセイにしましたが、内容は哲学であるので思想でもよかったかなと思い出しました。 昔、去来抄を読んで「...
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『神とは何か 哲学としてのキリスト教』(2019)

稲垣良典『神とは何か 哲学としてのキリスト教』講談社現代新書、2019年 (書誌情報) 270頁の新書である。目次はさっぱりしている。索引、参考文献一覧はない。特徴は140項目の注を見開きページの左側に配置したことだ。所々のラテン語を拾って...
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『増補 『徒然草』の歴史学』(2014)その2

五味文彦『増補 『徒然草』の歴史学』角川ソフィア文庫、2014年、kindle版 後嵯峨院時代の話のあとは亀山院(1249〜1305)の時代になる。兼好の生まれた頃の話から始まる。文永弘安の役があった時代を亀山院は生きたことになる。 第六十...
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『増補 『徒然草』の歴史学』(2014)

五味文彦『増補 『徒然草』の歴史学』角川ソフィア文庫、2014年、kindle版 『太平記(二)』(兵藤裕己校注、岩波文庫、2014年)を読んでいて、そう言えば、『徒然草』は鎌倉幕府の滅亡の前のことだと思い出した。『太平記(二)』兵藤、岩波...