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『ギリシア哲学30講 人類の原初の思索から(上)』(2018年)

日下部吉信氏『ギリシア哲学30講 人類の原初の思索から(上)』明石書店、2018年、2021年第2刷 立命館大学名誉教授の日下部吉信氏が「同志社大学大学院文学研究科の講義科目「古代哲学史特講」の年間30回にわたる講義の講義原稿を書籍化したも...
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『わかったつもり』(2005)

西村克彦『わかったつもり 読解力がつかない本当の原因』光文社新書、2005年、2019年第28刷 帯をみると14万部突破とある。 読むというこういは、文章の前後関係の繋がりをつけることである。その場合に、スキーマを活用することでわかる状態に...
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『中先代の乱 北条時行、鎌倉幕府再興の夢』(2021)

鈴木由美『中先代の乱 北条時行、鎌倉幕府再興の夢』中公新書、2021年 『逃げ上手な若君』のマンガで北条時行の話を読む気になった。結構マニアックなテーマなのである。 山田邦和同志社女子大学教授がTwitterで感想を書いていた。 「彼の父義...
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『ハイデガー拾い読み』(2004)

木田元『ハイデガー拾い読み』新書館、2004年 書誌情報 初出は新書館の季刊誌「大航海」43号(2002年7月)〜52号(2004年10月)である。刊行に当たり人名索引、用語索引をつけた。ハイデガー講義録の拾い読みである。2012年に新潮文...
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『新しい社会』(1963)

E.H.カー、清水幾太郎訳『新しい社会』岩波新書、1953年、1963年第16刷改版、1996年第32刷 清水幾太郎が『論文の書き方』(岩波新書、1959年)の中で、カーの講演の恐るべき密度(P192)を書いていて、以前に読んだ『歴史とは何...
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『西洋哲学史 再訂版』(1975年)その2

岩崎武雄『西洋哲学史 再訂版』有斐閣、1952年、1975年再訂版、2020年再訂版第54刷 さすがに概説はすっと頭に入ってこない。 岩崎武雄氏はドイツ観念論の専門家であるから、章立てをみていると面白い、カントに1章を与えているし、ドイツ観...
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『日本人が知らない英語のニュアンス』(2021)

牧野髙吉『日本人が知らない英語のニュアンス』角川ソフィア文庫、2021年 日本語と英語のずれを扱った本である。英語が外国語であるとの緊張感がなくなっいたので、英語のニュアンスは新鮮に感じた。英文解釈構の本は英語の文の構造に着目していたので、...
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『西洋哲学史 再訂版』(1975)

岩崎武雄『西洋哲学史 再訂版』有斐閣、1952年、1975年再訂版、2020年再訂版第54刷 再訂版では「哲学史とは何か」という序論が付け加えられた。 「現代において意義を有する哲学はまさに今までの哲学の限界を自覚してそれを越えていくという...
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『日本のことばと古辞書』(2003)その2

山田俊雄『日本のことばと古辞書』三省堂、2003年 山田俊雄は日本語研究者であったが、「「みすず」からの、たっての依頼に應じて拙文を綴ることにしたが、もともと私は、漢文の専門家でもないし、まして漢文訓読を専攻してもゐないので、全くをこがまし...
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「イデアの超越」を読む

納富信留「イデアの超越 ーー魂の変容と現実の開示ーー」『思想』2015年9月号、岩波書店 納富信留氏が「イデア論」とは何かと迫っている。 「プラトンの「イデア論」は今日、現実無視の陳腐なドグマ、そんな風に思われている。とりわけ、ニーチェが提...